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2023/11/24

歯の中心がずれている原因は?治し方や自力で対処できるかまで解説

目次

口を開いて歯並びをよくみたときに、「上側と下側の歯の中心がずれている」と感じている人もいらっしゃると思います。

この記事では、上下の歯の中心がどの程度離れていると「ずれている」と判断されるのか、上下の歯の中心がずれてしまう原因について解説します。

また、上下の歯の中心のずれは自力で治すことはできるのか、歯科医院で治療する場合の治療方法、ずれたまま放置した場合のリスクについても徹底解説します。

歯の中心のずれについて

「上側と下側の歯の中心がずれている」と感じている人は、ずれの大きさを簡単に確認してみましょう。

口を「い」の形に開いて、上の歯と下の歯の正中線(中心線)を確認します。

人間の体は完全に左右対象にはできていないため1、2mmまでのズレは許容範囲となる場合があります。

2mm以上ずれている、もしくはずれが気になって仕方がないようであれば歯科医院に相談してみましょう。    

歯の中心がずれる原因は?

歯の中心がずれる6つの原因を解説します。

歯の中心がずれる原因①|歯の大きさが揃っていない

人の体は目を見るとわかるように、左右が完全に対称なわけではありません。

歯も同様に片側だけ小さくなってしまう場合があり、歯の中心が小さい側にずれてしまいます。

歯の中心がずれる原因②|歯の生え方に問題がある

先天的に片側だけ歯の本数が多いもしくは少ない場合には上下の歯の中心がずれてしまうことがあります。

また、奥歯が(前後に)ずれて噛み合わせが悪い場合でも、歯の中心がずれるおそれがあります。 

歯の中心がずれる原因③|歯を失って対処していない

歯を失って何も対処せずにいると、反対側の歯とのバランスが崩れてしまいます。

また、隙間部分に歯が倒れて(寄って)しまい、全体の歯並びが悪化することもあります。

歯の中心がずれる原因④|親知らずの影響

親知らずは、横向き・斜め向きに生えることがあります。

そうした特殊な生え方をした親知らずが他の歯を圧迫して歯の中心がずれてしまうケースがあると言われています。

歯の中心がずれる原因⑤|あごの歪みや骨格の問題

生まれつきあごが歪んでいる場合、正中線がずれてしまう可能性があります。

歯の中心がずれる原因⑥|歯科矯正治療後の後戻り

歯科矯正治療後も、歯は元の位置に戻ろうとするため後戻りしてしまう場合があります。

後戻りが激しい場合には、正中線がずれてしまう可能性があります。

【関連記事】歯科矯正治療の後戻り予防策・リテーナーとは|原因も紹介

正中線のずれ(正中不一致)の治し方を解説

先程もお伝えした通り、上下の歯列の中心がピタリと一致している必要はありません。

しかしずれが大きすぎて気になる、もしくは何らかの症状がある場合には、歯科医院を受診して相談してみましょう。

自力では治療できない

結論からお伝えすると、上下の歯列の中心のずれを自力で治すことはできません。

歯を安全に移動させるには、適切な力を継続して加え続けることが重要です。

指で押すなど歯に不適切な力を加えると、歯を支えている歯槽骨や歯周組織を損傷してしまうおそれがあります。

歯列矯正治療を受ける

歯並びの悪さや歯の生え方の悪さが原因で正中線ずれている場合、歯列矯正治療で改善できる可能性があります。治療方法としてワイヤー矯正治療とマウスピース矯正治療があります。

ワイヤー矯正治療は、歯の表面にワイヤーを通すブラケットとワイヤーを通して歯を動かしていく治療法です。

治療の適用範囲が広いのが特徴です。

以前は矯正器具を装着しているのが目立つメタル素材が一般的でしたが、現在ではブラケットやワイヤーが目立ちにくいクリアやホワイト色のものも選択できる場合があります。

【関連記事】ワイヤー矯正はどれぐらいの期間で終わる?矯正の種類・治療範囲ごとの費用を解説します

マウスピース矯正は、オーダーメイドのマウスピースを毎日20時間〜22時間以上装着し、定期的に新しいマウスピースに交換して歯を動かしていく治療法です。

マウスピースは透明なため装着していても気づかれにくく、飲食時や歯磨きの時に取り外せるのがメリットです。

【関連記事】マウスピース矯正の仕組みとは?治療の流れや費用、メリット・デメリットを解説

骨格の問題は外科的手術が必要な場合がある

歯列矯正治療では、歯槽骨という土台の上で歯を動かしていきます。土台(骨)自体に問題がある場合には、まず土台の位置を変える外科的手術が必要となる場合があります。

歯の中心がずれていると起こりうる症状

上下の歯の中心がずれたままになっているとどういった症状が起こりうるのか解説します。

噛み合わせが悪い場合には十分に噛めず消化不良となる

上下の歯列がずれて噛み合わせが悪い場合には、飲み込む前にしっかりと噛むことがしづらくなります。その結果、きちんとそしゃくしないまま食べ物を飲み込んでしまい消化不良となってしまうおそれがあります。

歯並びが悪いために歯周病や虫歯の危険性が高まる

上下の歯並びがずれているということは、歯並びに問題が

ある可能性が高い。歯並びが悪いと歯に磨き残しがでやすくなり、虫歯や歯周病のリスクが高まってしまうおそれがあります。

肩凝りや頭痛の原因となる

あごに問題がある場合、意図せずに食いしばりや歯ぎしりを日常的におこなってしまう可能性があります。

あご周辺だけでなく肩や首周辺の筋肉も緊張した状態が続くため、肩凝りや頭痛の原因となる場合があります。

【関連記事】噛み合わせと肩こりは関係あり!頭痛、首の痛みといった症状についても解説!

顔の歪みの原因となる

正中線がずれた状態を放置していると、左右どちらかに噛む力が偏ってしまいます。

偏りを放置していると、だんだんバランスが悪くなっていき、顔が歪んでしまうことにつながりかねません。

顎(がく)関節症を発祥するリスクとなる

骨格に問題がある場合、あごの関節に悪影響を与えてしまう可能性があります。

そのままの状態だと、顎関節症を発症してしまうおそれがあります。

まとめ

上下の歯の中心である正中線(中心線)のずれが大きすぎる場合には、様々な症状を引き起こす可能性が出てきます。

歯並びや噛み合わせが悪い場合には、放置しておくと虫歯や歯周病のリスクが高まってしまいますし、歯列のズレが拡大してしまうおそれもあります。

自力で治すことはできないので、歯科医院を受診しましょう。

歯並びだけ矯正すれば良い場合には歯列矯正治療が適用されます。

骨格に問題がある場合には外科的手術が必要になる場合があります。

不安に感じている方は、現在のずれが治療対象となりうるのか、まずは医師に相談してみましょう。

 

<参考>
上の歯と下の歯の中心がずれる原因は?治し方や矯正の費用は? – 初台の歯医者 岡歯科医院【可能な限り削らない・抜かない】
歯列矯正をしたら正中がずれてきた! 仕方のないこと?治せるの?
歯並びの「中心線にずれがある」場合の治療法とは?【前編】 銀座
自力で歯並びを良くする方法はある?
「正中線のずれ」は矯正で治せる? | アリビオ矯正歯科クリニック
外科矯正(顎変形症)
「あごずれ」の放置が危険な理由 | アリビオ矯正歯科クリニック
顎関節症治療 | 尾崎矯正歯科クリニック

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この記事の監修者

歯科医師

髙橋 義充 先生

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