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2023/08/30
噛み合わせ治療は保険適応される?治療の種類や料金を紹介
目次
出っ歯や受け口などの不正咬合(ふせいこうごう)に該当する人は、噛み合わせにも問題があるかもしれません。
噛み合わせに問題があると、頭痛や肩こりを引き起こしたり、顔のゆがみを生じたりする可能性が高いと言われています。
この記事では、噛み合わせのズレによる体への影響や噛み合わせ治療の種類、治療法ごとの目安料金の紹介、また「大人は噛み合わせ治療をしない方が良いのか」という疑問にお答えします!
歯科矯正治療や噛み合わせ治療が気になっている人は、ぜひ最後まで読んでみてください。
噛み合わせが悪い歯並びとは?
噛み合わせが悪い状態のことを「不正咬合(ふせいこうごう)」と呼び、以下のような歯並びを指します。
- 出っ歯
- すきっ歯
- 受け口
- 左右のズレがある(交叉咬合)
- 上下のズレがある(開咬、過蓋咬合、切端咬合)
- 叢生(がたがた、でこぼこ)
大人の不正咬合は、見た目の問題だけでなく体全体の不調に繋がるケースもあります。
上記の歯並びに該当する人は、噛み合わせを整えるための治療を検討してみると良いでしょう。
【関連記事】受け口の矯正治療を大人と子供で解説!受け口の原因、治療費用、保険は効く?
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噛み合わせが悪いと起こり得る体への影響
噛み合わせや歯並びが悪いからといって、これらの症状がすぐに体に影響を与えるとは限りません。
噛み合わせの状態が悪いというのは、将来的に様々な問題を引き起こす可能性がある症状です。また、すぐに異変が起きないこともあるため、気づいたときに重症化するケースもあります。
引用元:We Smile
しかし、噛み合わせが悪い状態が長期に渡って続くと、以下のような影響が出る可能性があります。
- 顎関節症
- 肩こりや偏頭痛
- 顔のゆがみ
- 虫歯や歯周病
- 口臭の原因になる
- 滑舌が悪くなる
今既に何らかの不調がある人は、実は噛み合わせの悪さが原因となっているかもしれません。
【関連記事】噛み合わせと肩こりは関係あり!頭痛、首の痛みといった症状についても解説!
噛み合わせ治療の種類と特徴
一般的な噛み合わせ治療では、以下の歯科矯正治療法を使います。
- ワイヤー矯正治療(表側・裏側)
- マウスピース矯正治療
- 外科手術(顎変形症)
それぞれの特徴を見ていきましょう。
噛み合わせ治療①|ワイヤー矯正治療(表側・裏側)
噛み合わせ治療の種類の1つ目は「ワイヤー矯正(表側・裏側)」です。
ワイヤー矯正治療は歯科矯正の中でも定番の治療法で、ブラケットと呼ばれる金属装置を歯に貼り付け、歯並びや噛み合わせを整えます。
ブラケットは歯の表側、もしくは裏側につけることができ、表側矯正に比べて裏側矯正は目立ちにくいと言われています。
近年は表側矯正にも目立ちにくい装置が登場しているので、希望する人は取り扱いがあるか歯科医院に確認してみてください。
なお、ワイヤー矯正は基本的に取り外しができないため、歯磨きをしっかり行い虫歯や歯周病対策を念入りにする必要があります。
【関連記事】ワイヤー矯正はどれぐらいの期間で終わる?矯正の種類・治療範囲ごとの費用を解説します
噛み合わせ治療②|マウスピース矯正治療
噛み合わせ治療の種類の2つ目は「マウスピース矯正治療」です。
上下の歯に透明のマウスピース型矯正装置を被せ、歯並びや噛み合わせを整えます。
飲食時や歯磨き時はマウスピースを外せるので、口の中を清潔に保ちやすい治療法です。
また、透明の矯正装置を使用するため、目立ちにくいという特徴があります。
元々の歯並びや噛み合わせの状態によっては適応できないケースもあるので、精密検査を受けて、適応できるかどうかを見極めましょう。
【関連記事】マウスピース矯正の仕組みとは?治療の流れや費用、メリット・デメリットを解説
噛み合わせ治療③|外科手術(顎変形症)
噛み合わせ治療の種類の3つ目は「外科手術」です。
「顎変形症(がくへんけいしょう)」など、あごの骨のズレが起因となった噛み合わせの悪さや骨格的な問題がある場合は、歯科矯正治療に加えて外科手術を行うケースがあります。
「顎変形症(がくへんがくしょう)」とは、上下の顎の骨の大きさ・形が原因であったり、歯が極端に左右非対称であったりするために、歯の噛み合わせがうまくいかなくなり、顔が変形しているように見えたりするものです。
引用元:渋谷宮下パーク歯科・矯正歯科
顎変形症と診断された場合は、一般的に
- 手術前矯正治療
- 外科手術
- 手術後矯正治療
と、3ステップにわたって治療を行います。
外科手術を伴う噛み合わせ治療は入院が必要になるため、治療開始時期の検討が必要です。
噛み合わせ治療の保険適応の可否と条件
歯科矯正治療は「見た目を整える治療=審美目的」と判断されることから、基本的に自由診療の全額自己負担です。
しかし、顎変形症治療や顎関節症治療の一部、その他生まれつきの先天性異常などがある場合は保険適応になるケースがあります。
医療保険が適応になるケースは以下の通りです。
1.「厚生労働大臣が定める疾患」に起因した咬合異常に対する矯正歯科治療
2.顎変形症(顎離断等の手術を必要とするものに限る)の手術前・手術後の矯正歯科治療
3.前歯3歯以上の永久歯の萌出不全に起因した咬合の異常(埋伏歯開窓術をが必要なものに限る)に対する矯正歯科治療
引用元:渋谷宮下パーク歯科・矯正歯科
これらの条件に加えて、先天性(生まれつき)欠損が6歯以上ある場合も歯科医師が認めた場合は保険が適応になる可能性があります。
噛み合わせ治療の料金と治療期間
噛み合わせ治療で使われる歯科矯正装置の料金と、治療期間の目安は以下の通りです。
治療方法【見出し】 | 治療期間の目安【見出し】 | 料金の目安【見出し】 |
ワイヤー矯正治療(表側) | 1〜3年ほど | 60〜130万円 |
ワイヤー矯正治療(裏側) | 1.5〜3年ほど | 90〜140万円 |
マウスピース矯正治療(全体) | 1〜3年ほど | 60〜100万円 |
外科手術(顎変形症) | 2〜3年ほど | 〜80万円 |
噛み合わせ治療には、歯科矯正装置の料金以外にも以下の費用がかかることがほとんどです。
- 診察料
- レントゲンやCT撮影などの精密検査費用
- 虫歯があれば治療費用
- 調整料
- 保定装置代
- 保定観察料 など
歯科矯正治療は一般的に、「矯正装置を装着する期間+保定期間」で構成されています。
矯正治療終了後に行う保定期間は、口元の骨周辺組織が安定し後戻りを防ぐために重要で、リテーナーと呼ばれる装置を装着します。
なお、保定期間は矯正治療にかかった期間と同じくらいの時間を要すると言われています。
Q.噛み合わせ治療をやめたほうがいい人はいる?
A.噛み合わせ治療を開始する時期を検討した方がいい人もいます。
以下に該当する人は、歯科医師と良く相談した上で治療を開始しましょう。
- 毎食後に歯磨きができない人
- 虫歯や歯周病がある人
- 引っ越し予定があり、通院が難しくなる人
- 顎関節症の人
- お金の面で厳しい人
上記の条件に該当しても、歯科医師と相談した上で治療ができるケースもあります。
まずはかかりつけの歯科医院で、カウンセリングや精密検査を受けてみてください。
まとめ
出っ歯や受け口、すきっ歯、上下や左右のズレが気になっている人は、噛み合わせ治療を検討してみてください。
噛み合わせのズレは今すぐに体に影響を与えるケースは少ないものの、将来的な肩こりや偏頭痛、顔のゆがみや口臭の原因になる可能性があります。
噛み合わせ治療の種類は、ワイヤー矯正治療・マウスピース矯正治療・外科手術が主で、噛み合わせのズレ具合や元々の歯並びの状態、それぞれの希望を総合して決定します。
治療期間や料金は治療方法によって異なるので、歯科矯正治療を始めるタイミングや予算を考え、無理のない範囲のものを選びましょう。
<参考>
歯並びや噛み合わせが悪いことで起こるデメリットとは? – 福島の歯医者【佐久間デンタルクリニック】
噛み合わせが悪いことで起こる8つの症状!原因や治し方も解説
噛み合わせの治療方法と歯列矯正の費用の目安|症状や異変の例
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この記事の監修者
歯科医師
髙橋 義充 先生
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