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2023/11/21
キシリトールタブレットの効果は?効果的な食べ方まで徹底解説
目次
キシリトールは虫歯予防に良いという話を聞いたことがあるものの、「本当に効果はあるの?」と気になっている人もいらっしゃると思います。
この記事では、なぜキシリトールは虫歯予防に有効なのか、キシリトールの安全性、キシリトールを効果的に使用する方法まで徹底解説します。
キシリトールとは?虫歯予防に有効な天然甘味料
キシリトールとはイチゴ、ラズベリー、ほうれん草といった食べ物や樫(かし)、白樺からとれる「キシランヘミセルロース」という成分からできている糖アルコールの一種です。
実は、体内でも肝臓でも1日15gほど作られています。
キシリトールは子供に危険って本当?発がん性は?
結論からお伝えすると、キシリトールは安全な食品です。
奥歯が生えた一歳半くらいの子供から妊婦、高齢者、さらに糖尿病患者まで食べられる、安全で優れた甘味料です。
日本の厚生労働省だけでなく、世界保健機関、国連食糧農業機関などにも認可された安全な食品で、発がん性は確認されていません。
キシリトールは甘味料でありながら、代謝にインスリンを必要としません。
そのため、糖尿病の人が摂取しても安心ですし、吸収速度が遅いため血糖値が急上昇しにくいメリットもあります。
小さなお子さんにあげる時には、飲み込んで気道がふさがれてしまわないよう注意しましょう。
なぜキシリトールは虫歯予防に効果的なの?
キシリトールが虫歯予防に効果的である理由を4つ解説します。
キシリトールが虫歯予防に効果的な理由①|歯垢を抑制する
虫歯の原因となるミュータンス菌は、糖を分解して酸を作ります。
ところが、キシリトールは甘味料でありながらミュータンス菌が分解できないため、酸が作られることがありません。
そのため口内でミュータンス菌が増殖するのを防ぎ、歯垢を抑制してくれます。
キシリトールが虫歯予防に効果的な理由②|唾液分泌を促進する効果
キシリトールを摂取すると、味覚が刺激され唾液が分泌されます。
唾液には口の汚れを洗い流す、中性に保つ、細菌の繁殖を抑えるといった効果があるため、唾液が分泌されるのは虫歯を予防する上で重要です。
キシリトールが虫歯予防に効果的な理由③|歯を硬くする
キシリトールを摂取することで、歯の表面の汚れが増殖した「プラーク」中のカルシウムレベルを上昇させて、再石灰化を助けます。
再石灰化とは、酸によって溶かされた歯の成分が再び歯に取り込まれて、歯が元に戻ることを意味します。
カルシウムとキシリトールの複合体は、歯の組織に進入して再石灰化を助けてくれる作用もあります。
キシリトールが虫歯予防に効果的な理由④|歯垢予防につながる
先ほどキシリトールはミュータンス菌の増殖を抑えてくれることをお伝えしました。
キシリトールを継続して摂取すると、口内で酸を産生するミュータンス菌の割合が著しく減少します。
結果として、プラーク量が少なく粘着性も低くなり、歯磨きで清掃しやすくなります。
キシリトールの効果的な使い方と注意点
キシリトールの効果的な使い方や注意点を4つ解説します。
摂取タイミングは毎食後1日3回を3ヶ月以上継続する
キシリトールは、酸を産生するミュータンス菌を減らすことができることをお伝えしました。
酸を産生するミュータンス菌の口内の割合を減らすには、1日3回毎食後にキシリトールを摂取することを3ヶ月以上継続する必要があります。
これから子供が生まれるという方は、生まれる3ヶ月前からキシリトールを継続摂取することで子供に有害なミュータンス菌を移してしまうことを予防する効果が期待できます。
フッ素入り歯磨き粉との併用でさらに効果的
キシリトールは、フッ素と一緒に使うことで歯の再石灰化をより促進させ、歯を硬くする効果が向上します。
実際に、フッ素入り歯磨き剤の中にキシリトールを入れると虫歯予防効果が10%〜12%高まったことが確認されています。
【関連記事】フッ素入り歯磨き粉は子供にとって危険なの!?フッ素は塗らない方がいい?
キシリトールを使っても歯磨きは必要!
キシリトールを使うとプラークの粘着度が落ちるため、プラークを落としやすくする効果があるものの、プラークを落とせるわけではありません。
キシリトールを摂取しても、歯磨きは必ず必要ですので間違えないようにしましょう。
キシリトールのデメリット:大量摂取は下痢の恐れ
キシリトールは消化吸収されにくいため、大量に摂取すると下痢になってしまうおそれがあります。
1日の摂取目安量は子供で1.5g〜3g、大人でも5〜10gです。
キシリトールを選ぶ時の3つのポイントは濃度、糖類、酸化物
キシリトール入りの製品を選ぶ上で重要な3つのポイントを解説します。
なお、キシリトールの虫歯予防効果が期待されるお菓子は、口の中に長時間残るガムとタブレットの2種類だけです。
キシリトールの選び方①|キシリトールの濃度が50%以上含まれているか
キシリトール濃度が50%以上含まれた、高濃度の製品がおすすめです。
歯科で販売されている製品は、キシリトール濃度100%の商品がほとんどです。
キシリトールの選び方②|虫歯につながる糖類を含まない
せっかくキシリトール入りの製品を選んでも、砂糖などの糖類が入っていては逆効果になりかねません。
「シュガーレス」表示を確かめるか、「糖類」が0gになっている製品であることを確かめましょう。
キシリトールの選び方③|果汁、クエン酸など歯を溶かす酸化物を含まない
虫歯の原因は糖類だけでなく、お口の中を酸性に傾けてしまう飲食物も原因となります。
レモンやクエン酸など口の中が酸性になる飲食物を摂取すると、脱灰といって歯が溶けやすい状態になってしまいます。
果汁、クエン酸などが含まれていないことを確認しましょう。
まとめ
キシリトールは天然の甘味料で、子供から高齢者、さらに糖尿病患者も安心して摂取できる優れた食品です。
できてしまった虫歯は治せませんが、虫歯の発症を予防するのに役立ちます。
1日3回、毎食後にキシリトールを摂取する習慣を3ヶ月以上続けるのが効果的な摂取方法です。
虫歯予防には正しい歯磨き、フッ素入り歯磨き粉の使用、定期的な歯科検診が基本となりますが、キシリトールを併用することで虫歯予防に役立ちます。
<参考>
キシリトールの基礎知識 | キシリトールLABO | キシリトールでむし歯予防 | JFSC
なぜキシリトールといえばフィンランドなのか?|Shall we Lotte
キシリトールLABO | キシリトールでむし歯予防 | JFSCP
キシリトール | e-ヘルスネット(厚生労働省)
唾液の働き | 歯の健康 基本のき | オーラルケア情報 | クリアクリーン | 花王株式会社
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キシリトールと虫歯予防 | フレッシュ歯科
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この記事の監修者
歯科医師
髙橋 義充 先生
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