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2023/10/31

歯科矯正治療の顎間ゴムはなぜ使う?役割や装着期間を紹介

目次

歯科矯正治療中に使う小さな輪ゴムのようなものの事を、「顎間ゴム(がっかんごむ)」と呼びます。

顎間ゴムは大きく分けて4種類あり、それぞれが治療したい症状に合わせてかけ方を調整しますが、どのような役割があってどれくらいの期間装着するのでしょうか。

この記事では、顎間ゴムの詳しい役割やゴムの種類、症状ごとのゴムのかけ方、ゴムかけが必要な目安期間を紹介します。

顎間ゴム着用中の注意事項も記載するので、ぜひチェックしてみてください。

顎間ゴムの役割とは

顎間ゴム(がっかんゴム)とは、歯科矯正治療の終盤に上下の歯に引っかけて使用する、3〜8mm程度の小さな輪ゴムのようなもののことを差します。

歯科矯正装置は歯を大きく動かす役割があるのに対して、顎間ゴムは主に「噛み合わせの微調整」や「歯の動きのサポート」のために使用します。

”顎間ゴムの縮もうとする力を利用して、動かしたい歯を前に引っぱったり、後ろに引っこめたり、微調整しながら出っ歯や受け口や開咬といったかみ合わせを整えていきます。”

引用元:H&S矯正・審美歯科

なお、顎間ゴムの使用はワイヤー矯正治療のみのイメージがありますが、インビザラインなどのマウスピース型矯正治療中にも使用します。 

顎間ゴムの4つの種類とかけ方を紹介

顎間ゴムの種類 歯並び ゴムをかける場所
2級ゴム 出っ歯 上の犬歯と下の奥歯付近
3級ゴム 受け口・しゃくれ 上の奥歯付近と下の犬歯
垂直ゴム 開咬 上下の犬歯付近
交差ゴム 左右のズレ いずれかの歯の表と裏

顎間ゴムは多くの種類があり、その中でもよく使われるのが上記表の4つです。元々の歯並びや歯を動かしたい方向によって使い分けます。

ここからは4種類の顎間ゴムの特徴と適応になる歯並び、ゴムの種類別のかけ方を紹介します。

顎間ゴムの種類①|2級ゴム(出っ歯)

顎間ゴムの種類の1つ目は「2級ゴム」です。

2級ゴムは主に出っ歯の人に使用するもので、前に出た上の歯を後ろに引っ張るように力をかけます。

上の犬歯あたりと、下の奥歯付近のフックにゴムをかけます。

顎間ゴムの種類②|3級ゴム(受け口・しゃくれ)

顎間ゴムの種類の2つ目は「3級ゴム」です。

3級ゴムは、下の歯を後ろに・上の歯を前に引っ張るような力がかかります。

主に受け口やしゃくれの人に使う方法です。

上の奥歯のあたりと下の犬歯にゴムをかけます。

顎間ゴムの種類③|垂直ゴム(開咬)

顎間ゴムの種類の3つ目は「垂直ゴム」です。

垂直ゴムは、主に上下の歯が上手く噛み合っていない「開咬(かいこう)」の人に使用されます。

上下の歯で噛んでいない歯同士のフックに縦一直線になるようにゴムをかけ、上下で引っ張り合うことで噛み合わせを調整します。

顎間ゴムの種類④|交差ゴム(左右のズレ)

顎間ゴムの種類の4つ目は「交差ゴム」です。

交差ゴムは「クロスゴム」と呼ばれることもある顎間ゴムで、主に噛み合わせが左右にズレている状態の人に使用します。

片方のゴムを歯の表面、もう片方のゴムを歯の裏面にかけて、歯の動きをサポートします。

歯の裏側にゴムをかけるため、慣れるまでは装着が少し難しく感じる場合があります。

顎間ゴムの装着期間

顎間ゴムの着用期間はもともとの歯並びや噛み合わせの状態によって差が出ます。

人によって数週間の場合もあれば、数ヶ月に及ぶ場合もあると言われています。

”ゴムかけの期間は歯並びにより個人差があります。2ヶ月ほどで終了する場合もあれば、1年以上継続してゴムかけを行う場合もあります。”

引用元:エムデンタル矯正歯科・用賀

自分がどれくらいの期間ゴムかけをするか具体的な期間が気になる人は、かかりつけの医師に相談してみてください。

顎間ゴムを使う時の注意点

顎間ゴムは、歯科矯正装置です。以下で紹介する3つの注意点は、効率よく治療計画どおりに歯並びを整えるための重要なポイントです。

ぜひチェックしておきましょう。

顎間ゴム着用時の注意点①|装着をサボらない

顎間ゴム着用時の注意点の1つ目は「装着をサボらない」です。

顎間ゴムは1日20時間以上の装着が推奨されており、食事や歯磨き以外の時間は基本的に着けたまま過ごします。

装着時間が長ければ長いほどしっかり歯の動きをサポートできるといわれており、逆に装着時間が足りていないと歯並びが整わないだけでなく、せっかく矯正装置で整い始めた歯並びが元に戻ってしまう可能性も考えられます。

計画通りに治療を進めるためにも、ゴムかけはサボらないようにしましょう。

顎間ゴム着用時の注意点②|ゴムは1日1回交換する

顎間ゴム着用時の注意点の2つ目は「1日1回交換する」です。

顎間ゴムは基本的に使い捨てです。

1回使用したゴムは伸びて矯正力が少なくなってしまったり、装着中に切れてしまったりする可能性があります。

食事や歯磨きの度に取り替えるか、長くても1日に1回は新しいゴムに交換するようにしましょう。

まとめ

顎間ゴムは歯科矯正治療で使用するもので、「噛み合わせの微調整」や「歯の動きのサポート」など、歯を正しくきれいに並べるための重要な役割があります。

顎間ゴムはもともとの歯並びによってかけ方が変わり、それぞれの状態や目的に応じた矯正力が働きます。

ゴムかけは1日20時間以上着けることが推奨されており、サボってしまうと計画通りに治療が進まない可能性もあるでしょう。

なお、顎間ゴムにはラテックスアレルギーの人向けの素材や、ピンク・黄色・紫などの可愛い色もあるので、気になる人はかかりつけの歯科医院でどのような種類があるか聞いてみてください。

 

 

<参考>
顎間ゴムとは?~顎間ゴムの役割、かけ方
顎間ゴム 〜特徴および矯正治療で用いる理由〜 | 巣鴨駅1分
インビザラインのゴムかけ(顎間ゴム)とは?役割や方法について解説 | hanaravi歯科矯正blog
顎間ゴムを行う理由|岡山県玉野市の矯正歯科なら
顎間ゴムとは??
マウスピース矯正の顎間ゴム(ゴムかけ)は必要?
歯列矯正中のゴムかけはサボり厳禁! | 神戸の歯医者 三宮アップル歯科
顎間ゴム|京都市中京区の歯医者
出っ歯矯正には顎間ゴムかけが効果大!そのやり方と注意点を解説 | 歯列矯正の基礎知識コラム | 東京都中央区でマウスピース矯正(インビザライン)をお探しなら日本橋駅すぐ「エムアンドアソシエイツ矯正歯科」
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この記事の監修者

歯科医師

髙橋 義充 先生

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