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2023/11/13
矯正しているのに痛くない?歯が動いてないか不安な人へ痛みを感じた時の対処法も解説
目次
歯科矯正治療には「とても大きな痛みが伴う」と経験者から聞いた、もしくはそういう印象を持っている人も多くいらっしゃると思います。
そうした人がいざ歯科矯正治療を始めると、ほとんど痛くないため「歯が動いてないのでは?」と不安になってしまうかもしれません。
この記事では現代の歯科矯正治療で感じる歯の痛みの原因と、もし痛くなってしまった場合の対処法まで解説します。
歯科矯正治療をしているのに痛くないのは大丈夫?
「歯科矯正治療は強く痛むものだ」という先入観を持って歯科矯正治療を始めた人は、歯科矯正治療の痛みの弱さに不安になる場合があります。
しかし痛みが弱いからといって、「歯が動いていないのかな?」と不安になりすぎなくても大丈夫です。
現在の治療法では、痛みは最小で効果が最大になるように設計されています。
歯科矯正治療は強く痛む時代もあった
知人から「歯科矯正治療は強く痛むものだ」という体験談を聞いたことがある人もいらっしゃるかもしれません。
確かに、数十年前の歯科矯正治療では、大きな痛みをともなった場合がありました。
そうした古い歯科矯正治療の経験者は、歯科矯正治療を「とても痛かった」と表現するかもしれません。
しかし、現在の歯科矯正治療に伴う痛みは以前より少なくなっています。
痛みは弱く、効果は大きい現在の矯正治療法
矯正治療法は進化し、耐え難いほど強く痛むというのは稀です。
歯科矯正治療方法によっても痛みの種類や大きさは異なります。
例えば、ワイヤー矯正治療では弱い力を継続してかけられる形状記憶合金が登場しています。
マウスピース矯正治療の場合には、歯を動かす量が約0.25mmと細かいため、痛みを感じにくいとされています。
歯を効率的に動かすのに重要なのは、弱い力を継続してかけ続けることです。
そうして一月に1mmほど動きます。
歯は急激には動かないため、数ヶ月〜数年単位の時間が必要ですので慌てずに治療に取り組みましょう。
矯正治療法により異なる痛みのピーク
矯正治療法によって、痛みのピークは異なります。
ワイヤー矯正の場合は、取り付け翌日もしくは2日後がピークとなって徐々に弱くなっていくことが多いようです。ワイヤー矯正では、初日に痛みを感じないことは珍しくありません。
マウスピース矯正治療の場合は、取り付け直後が痛みのピークで、その後徐々に弱くなっていきます。
痛みには個人差があるため、違和感程度しか感じないという場合もあります。
歯科矯正治療の痛みの原因
歯科矯正治療の痛みの原因を3つ解説します。
歯科矯正治療の痛みの原因①|歯が動くことによる痛み
歯を支えている歯槽骨と歯の間には歯根膜という膜があります。
矯正器具により力が加わると、歯の移動先の骨を溶かして吸収し、反対に元あった場所に新たな骨が作られ再生します。
その際、「プロスタグランジンE2」という痛みの原因物質が発生するため痛みを感じます。
歯科矯正治療の痛みの原因②|矯正装置が当たる痛み
外から見える表側のワイヤー矯正治療を行う場合、矯正器具が頬に当たって痛むことがあります。
また、外からは見えない歯の裏側に矯正器具を取り付けるワイヤー矯正を行う場合、矯正器具が舌に当たって痛むことがあります。
マウスピース矯正矯正治療の場合、マウスピースの縁が歯茎に当たる痛みやアタッチメントが頬に当たる痛みを感じる場合があります。
歯科矯正治療の痛みの原因③|虫歯による痛み
歯科矯正治療中は虫歯や歯周病になるリスクが高まってしまいます。
歯科矯正治療による痛みと思っていたら、実は虫歯や歯周病の痛みという可能性も否定できません。
歯科矯正治療中は、フッ素入り歯磨き粉を使用したり、定期検診を受けるなどして普段以上にお口の健康状態に注意しましょう。
歯科矯正治療の痛みの対処法
もし歯科矯正治療中に痛みがでてしまった場合の対処法を3つ解説します。
痛みの原因は様々ですが対策方法も用意されていますので歯科医院に相談しましょう。
歯科矯正治療の痛みの対処法①|痛み止めを飲む
痛み止めは、歯が動くことによる痛みにも有効です。
ただし、薬には副作用もあるため医師と相談して服用するようにしましょう。
歯科矯正治療の痛みの対処法②|とがっている部分を覆う
表側で行うワイヤー矯正の場合、ブラケットのとがっている部分が頬の粘膜にあたって痛むことがあり、放置していると口内炎になってしまうこともあります。
とがっている部分を医療用のワックスかシリコンで覆うことで痛みを緩和できることがあります。
他にも歯科医院で「デュラシール」か「コモンベースレジン」を付けてもらうという選択肢もあります。
歯科矯正治療の痛みの対処法③|歯科医院での研磨・調整
マウスピース歯科矯正治療において、アライナー(マウピース)の縁が歯茎や舌に当たって痛む、アタッチメントが頬に当たって痛んでしまう場合があります。
いずれの場合でも、歯科医院に相談すればアライナー、アタッチメントの研磨や調整で痛まないようにしてもらえる可能性があります。
ワイヤー矯正治療中にワイヤーがはみ出てきて口内に刺さって痛む場合には、余分なワイヤーをカットしてもらうことができます。
まとめ
歯科矯正治療を始めたものの痛くないから歯が動いていないのではないか、と不安になる人もいらっしゃるかもしれません。
しかし、現在の治療法では痛みは小さく、効果は大きく得られるよう設計されています。
もし強い痛みが出てしまった場合には、痛みの種類別に解決方法があるため歯科医院に相談しましょう。
<参考>
矯正していてもうごいた感じがなく、痛みもない | – 矯正歯科ネット
「痛くない」矯正治療は歯が動いてない?矯正治療の痛みの原因や痛くない矯正治療を専門医が詳しく解説
矯正治療に痛みは付き物なのか?痛くなくても歯は動くの? | 長崎の矯正専門「すずき矯正歯科」
矯正治療は痛い?痛みは減らせる?痛くないと歯が動かないって本当?
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この記事の監修者
歯科医師
髙橋 義充 先生
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