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2023/08/29

歯科矯正中にMRI検査しても大丈夫?MRI検査への影響や注意点を矯正器具別に解説!

目次

歯科矯正治療は、終了までに1〜3年ほどの期間がかかります。また、歯科矯正治療が終了した後も、歯並びを保つための保定装置(リテーナー)を使用する必要があります。

 

そのため、健康上の都合で定期的にMRI検査を受けている人は、

「歯科矯正治療中にMRI検査を受けられるのか」

「矯正器具をつけたままだと、MRI検査にどのような影響が出るのか」

「歯科矯正治療中にMRI検査を受けるなら、どのような点に気をつけるべきか」

ということを、歯科矯正治療を始める前に知っておきたいところです。

 

歯科矯正治療中にMRI検査を受ける場合の対応は、矯正器具の種類や撮影部位によって異なります。

今回は、矯正器具別のMRI検査時の対応、矯正器具がMRI検査に与える影響、歯科矯正治療中にMRI検査を受ける際の注意点を解説します。

歯科矯正中にMRI検査を受けても大丈夫?

基本的に歯科矯正中もMRIの撮影は可能で、MRI検査のルールでも禁忌とはされていません。

ただし、以下の3つの状況によっては、矯正器具を外す必要があったり、MRI検査が受けられなかったりする可能性があります。

  • 矯正器具の種類
  • MRIの撮影部位
  • MRI撮影の禁忌に該当するか

MRIを撮影するときには、強力な磁力が発生します。そのため、磁石に引き寄せられる性質がある金属は、全て外すのが原則です。

矯正器具の場合は、セラミック、チタン、ステンレスなどの磁石に反応しない金属でできたものなら、MRI撮影に影響はないためつけたまま撮影できます。

しかし、ニッケルやコバルトクロムでできた矯正器具の場合は、磁石に引き寄せられる性質があるので、外さなくてはいけない場合があります。

矯正器具に近い例えば脳のMRI検査が必要な場合などでは金属アーチファクトにより診断の妨げとなる場合があります。

矯正器具の種類によってMRI検査時の対応は異なる

歯科矯正中にMRI検査を受ける際の対応は、使用している矯正器具の種類によって異なります。

対応が異なるのは、矯正器具の素材がMRIに与える影響や、つけ外しの可否が異なるためです。

 

矯正器具には、自分でつけ外しできない固定式と自分で外せる可撤式があります。取り外しできる矯正器具は、検査の直前に外してMRIを撮影するのが一般的です。

ただし、矯正器具をどうするかはMRIの撮影部位よって対応が異なります。医師や放射線技師から事前に確認をとるよう指示された場合は、早めに歯科医院に連絡しましょう。

MRI撮影時の一般的な対応を、矯正器具ごとに解説します!

【矯正器具別】MRI撮影時の対応①|ワイヤー矯正(表側矯正)

ワイヤーを歯の表側につける表側矯正の場合は、以下の3パターンで対応するのが一般的です。

  • すべてつけたまま撮影(事前にブラケット、ワイヤーなどがしっかりと固定されていることを確認する)
  • ブラケット以外の金属製の矯正器具を外して撮影
  • ブラケット、ワイヤーなど、すべての矯正器具を外して撮影

【矯正器具別】MRI撮影時の対応②|ワイヤー矯正(裏側矯正・リンガル矯正)

ワイヤーを歯の裏側につける裏側矯正(リンガル矯正)の場合は、表側矯正と同じく以下の3パターンで対応します。

  • すべてつけたまま撮影
  • ブラケット以外の金属製の矯正器具を外して撮影
  • ブラケット、ワイヤーなど、すべての矯正器具を外して撮影

矯正器具の中でも、ニッケルやコバルトクロムでできたものは、磁石に引き寄せられる性質があるので外さないといけない可能性があります。

ただし、裏側矯正用のブラケットはオーダーメイドで作成するため、一度外すと作り直しが必要になることが多いです。

裏側矯正用のブラケットは、既製品を使える表側矯正用のブラケットよりも高額で作成に時間がかかるため、追加費用や治療期間が増える要因となります。

事情により定期的にMRI撮影が必要な人には、セラミックブラケットや強磁性体の含有量が少ないチタンブラケットなどを用いて矯正治療を検討するとよいでしょう。

【矯正器具別】MRI撮影時の対応③|マウスピース矯正

マウスピース矯正は基本的に金属を使用しないため、アタッチメントを装着している場合でもつけたまま撮影できます。

しかし、矯正用インプラントやゴム掛け用の金属製のボタンなどを併用している場合は、外さないといけない可能性があります。

MRI検査当日は、マウスピースだけを外して撮影することが多いです。外したマウスピースを失くさないように、専用のケースを持参しましょう。

【矯正器具別】MRI撮影時の対応④|可撤式の床矯正装置・リテーナー

自分でつけ外しのできる可撤式の床矯正装置やリテーナーは、MRI撮影の直前に外して撮影します。

検査のときに外した床矯正装置やリテーナーを失くさないよう、ケースを持参しましょう。

【矯正器具別】MRI撮影時の対応⑤|固定式リテーナー(保定用ワイヤー)

歯の裏側にワイヤーを固定するタイプのリテーナーは、つけたままMRIを撮影することが多いです。

保定用ワイヤーの素材は、クロム18やニッケルを含むオーステナイト系ステンレスで、磁石に引き寄せられる性質がありません。

保定用ワイヤーの製造過程でやや磁石に引き寄せられる性質を持つ場合もありますが、MRI撮影には問題のない程度です。

歯科医師の判断により外す場合もありますが、保定用ワイヤーは一度外したら再利用できないので、MRI撮影後に新しいものを装着することになります。

腹部MRI検査のときは矯正器具をつけたままで大丈夫

MRIの撮影部位が腹部の場合は、矯正器具に使われる金属が原因で画像が乱れるリスクがありません。また、口内を傷つける危険も少ないため、矯正器具をつけたまま撮影できます。

MRIを撮影する部位が頭部の場合は、矯正器具に使われる金属が原因で画像が乱れる恐れがあるため、外すことが多いです。

MRI検査が禁忌の人は矯正器具の有無に関わらず受けられない

以下に該当する人は、MRI検査が禁忌とされています。そのため、矯正器具の使用に関わらず、MRI検査は受けられません。

  • 以下の医用機器を使用している人
    • 心臓ペースメーカー
    • 除細動器
    • 神経刺激装置
    • 人工内耳
    • 可動型の義眼 など
  • そのほか身体的・精神的理由で、医師がMRI検査をするのは望ましくないと判断した人

つけたままだとどうなる?矯正器具がMRI検査に与える影響

MRI検査では、強い磁力と電磁波を使用して身体の断面図を撮影します。

そのため、矯正器具をつけたままMRIを撮影すると、金属と磁力が影響しあって以下のような問題を引き起こす可能性があります。

  • 矯正器具が発熱することがある
  • 矯正器具で口を傷つける恐れがある
  • MRI画像が乱れることがある
  • MRIが故障する可能性がある

矯正器具のMRI検査への影響①|矯正器具が発熱することがある

金属製の矯正器具は、MRI撮影中に発生する強い磁力の影響で発熱する可能性があります。

ただし、矯正器具がMRIの影響で発熱しても、火傷するほどの熱さにはなりません。

万が一を考慮して金属製の矯正器具を外すという歯科医師もいますが、矯正器具の発熱に関しては、MRI撮影に大きな影響はないでしょう。

矯正器具のMRI検査への影響②|矯正器具で口を傷つける恐れがある

金属製のブラケットやワイヤーが磁力に引き寄せられて外れてしまうと、飛び出たワイヤーで口を傷つける可能性があります。

また、ワイヤーが磁力で曲がることも考えられます。

ワイヤーが曲がると歯を誘導する力が狂ってしまい、予想外の方向へ歯が動く恐れがあり、トラブルの原因となります。

矯正器具のMRI検査への影響③|MRI画像が乱れることがある

MRIは撮影部位に金属が映り込むと、画像を記録するための電磁波が反射してしまい、画像に線が入ってしまうことがあります。

MRI画像が乱れると観察したい部位をきちんと確認できず、正確な診断ができません。

矯正器具による画像の乱れは、歯科矯正治療中のMRI撮影で特に懸念されるポイントです。

矯正器具のMRI検査への影響④|MRIが故障する可能性がある

万が一、MRIの撮影中にワイヤーが外れて口から飛び出してしまうと、ワイヤーが磁力でMRI装置の中に引き込まれて、故障の原因となることがあります。

MRI装置の中に引き込まれたワイヤーは、人の力で剥がせないほど強い力でくっついてしまうため分解して取り除く必要があり、高額な修理費用がかかります。

歯科矯正中にMRIを受ける際の3つの注意点

歯科矯正中にMRI検査を受けることになった場合は、以下の点に気を付けましょう。

  • MRI検査の前に歯科医師に相談する
  • 矯正器具のつけ外しに追加費用がかかる可能性がある
  • 可撤式の矯正器具はMRI検査中の紛失に注意する

MRI検査時の注意点①|MRI検査の前に歯科医師に相談する

歯科矯正治療中にMRI検査を受ける場合は、基本的にMRI検査の前に歯科医師に相談しましょう。

矯正器具によってはMRI検査の前に除去することがあるため、早めに相談するのがおすすめです。

MRI検査ギリギリに連絡してしまうと、歯科医院の予約が取れずに矯正器具の処置が間に合わない場合があります。

 

また、歯科矯正装置をつけたままMRIを撮影する場合は、装着している矯正器具がMRI撮影に問題のない素材かを確認しておくといいでしょう。

MRI検査時の注意点②|矯正器具のつけ外しに費用がかかる可能性がある

MRI検査のために矯正器具を外す場合は、つけ外しに費用がかかる可能性があります。

歯に固定するタイプの矯正器具は、基本的に再利用できません。一度外したら新しいものを用意する必要があるため、歯科医院によっては費用を請求される場合があります。

費用は矯正器具の種類、歯科医院によって異なります。

MRI検査時の注意点③|可撤式の矯正器具はMRI検査中の紛失に注意する

マウスピース矯正、可撤式の床矯正装置、可撤式リテーナーなど、自分でつけ外しできるタイプの矯正器具は、MRI検査の前に外すことが多いです。

MRI検査中に失くさないように注意して、外した矯正器具を入れるケースを持参して保管しましょう。

まとめ

歯科矯正中に矯正器具をつけたままMRI撮影ができるかどうかは、

  • 矯正器具の種類
  • MRIの撮影部位
  • MRI撮影の禁忌に該当するか

によって異なります。

歯に固定するタイプのワイヤー矯正、固定式の保定用ワイヤーは素材によって以下のように対処することが多いです。

  • すべてつけたまま撮影
  • ブラケット以外の金属製の矯正器具を外して撮影
  • ブラケット、ワイヤーなど、すべての矯正器具を外して撮影

自分でつけ外しできるマウスピース矯正、可撤式の床矯正装置やリテーナーは、MRI検査のときだけ外して撮影するのが一般的です。

歯科矯正中にMRI検査を受ける場合は、歯科医院に連絡して矯正器具をどうするか指示を受けましょう。

また、都合により定期的にMRI検査が必要な人は、歯科矯正治療のカウンセリングで事情を話しましょう。

事前に歯科医師に伝えておくことで、MRI検査を受けることを前提とした矯正器具の選択や治療計画の作成が可能となります。

 

 

【参考】
矯正中のMRI撮影はできる? | 矯正歯科ネット
『歯科治療・歯科矯正とMRIについて』|町田の矯正歯科専門の歯科医院|土日診療-町田駅前矯正歯科
矯正治療中のMRI撮影 | 千葉県八千代市の矯正歯科専門医院【まきの歯列矯正クリニック】
矯正中のMRIは撮影できる? | 博多矯正歯科 KITTE博多院
マウスピースとインプラントの併用について| 大阪オルソ ブログ
矯正治療の補助装置【ゴムかけ】期間はどれくらい?どんな効果があるの?【大宮駅2分】大宮SHIN矯正歯科
矯正装置を付けた状態でのMRI撮影について | 宇都宮市のおだいら矯正歯科
検査について(放射線科)|大阪 北野病院

最終閲覧日は記事更新日と同日

この記事の監修者

歯科医師

髙橋 義充 先生

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