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2023/07/07

部分矯正ができない例がある?|できる例とできない例を徹底解説

目次

「気になる3本だけを治せたら…」「出っ歯の部分だけを治療したい」

狭い範囲の歯並びが気になる人は、部分矯正を検討する傾向があります。

しかし、部分矯正はできる例とできない例があり、実際に歯科医院に行ったにも関わらず「できない」と言われた人もいます。

この記事では、どのような人が部分矯正で治療できるのか、治療できない例、部分矯正の種類や費用などを詳しく紹介します。

部分矯正で失敗せず、理想の歯並びを手にいれるためにも、ぜひ最後までチェックしてみてください。

部分矯正の仕組みと特徴

部分矯正は全体矯正と違って、一部の歯並びだけにアプローチする治療です。

狭い範囲に絞って治療することから、美容医療の「プチ整形」のようなイメージともいえるでしょう。

ここからは、部分矯正の仕組みと特徴を紹介します。

部分矯正の仕組み

部分矯正は、歯並びを整えたい部分に絞って装置を付けます。

部分矯正は矯正したい箇所に装置をつけ、持続的に一方向に力を加えることで歯を動かします。

引用元:You矯正歯科

 

部分矯正で歯を動かす仕組みは基本的に全体矯正と同じで、継続して一定の方向に力を加えます。

部分矯正の特徴

部分矯正は全体矯正に比べて治療期間が短く、費用も安くなるのが特徴です。

部分矯正は全体矯正よりも治療期間が短く、費用も安く抑えられる傾向にありますが、前歯だけの部分矯正だと、全体の噛み合わせを調整することはできません。

引用元:渋谷F&B矯正歯科

 

しかし部分矯正は、気になる部分を効率よく矯正できる反面、全体的な噛み合わせの調整は難しいとされる治療です。

部分矯正ができる例

部分矯正ができる歯の特徴は、大きく分けて以下の3つです。

  • 歯の凹凸が軽度
  • もともと噛み合わせは問題ない
  • 前歯や八重歯を整えるスペースが十分ある

それでは部分矯正ができるケースや理由を、詳しく紹介します。

部分矯正ができる例①歯の凹凸が軽度

部分矯正ができる例の1つ目は「歯の凹凸が軽度」です。

歯並びが気になる人の中でも、部分矯正ができるのは前歯1本だけがずれている場合や軽度の八重歯の場合です。

叢生の中でも、前歯が1本だけ前に出ている、または1本だけ後ろに下がっている歯並びや、凹凸が軽度の場合は部分矯正で整えられることが多いです。

また、犬歯が少しだけ出ている軽度の八重歯も、部分矯正でなおせる可能性が高いでしょう。

引用元:Oh my teeth

 

歯のずれが軽度で、なおかつ前歯1本〜12本程度で治療したい人は、部分矯正が適応になる可能性が高いです。

部分矯正ができる例②噛み合わせはもともとキレイ

部分矯正ができる例の2つ目は「噛み合わせはもともとキレイ」です。

噛み合わせの治療が必要な人は、部分矯正ではなく全体矯正が必要になることがほとんどです。

部分矯正は、基本的に犬歯〜犬歯(前から3番目まで)の前歯の歯並びを動かすことが多いです。

そのため、奥歯の歯並び・噛み合わせが原因で歯並びに乱れが生じている場合は、適応外となる可能性が高いでしょう。

部分矯正ができる例としては、奥歯には問題がなく、前歯のみに歯の乱れなどの問題があるケースがあります。

引用元:Oh my teeth

 

つまり、噛み合わせがもともとキレイな人は、部分矯正ができる可能性が高いでしょう。

部分矯正ができる例③前歯や八重歯を整えるスペースが十分ある

部分矯正ができる例の3つ目は「前歯や八重歯を整えるスペースが十分ある」です。

部分矯正を行うためには、キレイに歯を並べるためのスペースが必要です。

部分矯正できるかどうかは、前歯や八重歯を後ろに引っ込めるためのスペースの余裕がどのくらいあるかによって左右されます。

前歯や八重歯を後ろに引っ込めるということは、それだけ、後ろに歯が並ぶスペースがなければいけないということです。

具体的には、3mm以上の余裕がないと、歯を引っ込めることができません。

引用元:湘南美容クリニック

 

噛み合わせに問題がなく、歯を整えるためのスペースが3mm以上確保できる人は、部分矯正ができる例といえそうです。

部分矯正ができない例

部分矯正ができない例は、以下の5つです。

  • 八重歯がある・凹凸が激しい
  • 出っ歯や受け口
  • 噛み合わせの問題を伴うすきっ歯
  • 噛み合わせが合っていない
  • 正中が合っていない

失敗を避けるためにも、部分矯正ができない例をしっかりチェックしましょう。

部分矯正ができない例①八重歯がある・歯の凹凸が激しい

部分矯正ができない例の1つ目は「八重歯がある・歯の凹凸が激しい」です。

矯正で歯並びを整えるには、歯を並べるためのスペースが必要です。

しかし、八重歯がある人や歯同士の重なりが多い人は、十分なスペースの確保が難しいケースがあります。

前歯や八重歯を後ろに引っ込めるということは、それだけ、後ろに歯が並ぶスペースがなければいけないということです。

具体的には、3mm以上の余裕がないと、歯を引っ込めることができません。

八重歯の歯と歯の重なりが大きい場合や、前歯が大きく前に出ていて、希望の位置まで下げた場合に必要になるスペースが3mmを超える場合は、全体矯正をすることになります。

引用元:湘南美容クリニック

 

八重歯がある人や歯同士の重なりが大きい人は、部分矯正ができない例に該当します。

部分矯正ができない例②出っ歯や受け口

部分矯正ができない例の2つ目は「出っ歯や受け口」です。

出っ歯や受け口の人も、症状の度合いによっては部分矯正ができない場合があります。

症状が強い出っ歯や受け口の場合は、部分矯正では適応外になることもあります。

重度の出っ歯や受け口とは、骨格的な問題を伴うケースです。骨格に大きなズレがある場合、矯正歯科治療だけでは満足のいく結果が得られないことがあるため、外科手術を併用して治療します。

引用元:キレイライン矯正

 

出っ歯や受け口は、歯だけではなく骨格の治療が必要になる可能性も考えられます。

その場合は、部分矯正だけの治療では難しくなります。

部分矯正ができない例③噛み合わせの問題を伴うすきっ歯

部分矯正ができない例の3つ目は「噛み合わせの問題を伴うすきっ歯」です。

上下の噛み合わせにも問題がある場合は、部分矯正での治療は難しいといわれています。

たとえば奥歯の噛み合わせが低く、上の前歯が出っ歯の状態になっている過蓋咬合も併発している場合です。

部分矯正で見た目を整えることも可能ですが、全体矯正で噛み合わせなど根本から調整した方がいいと診断されるケースもあります。

引用元:Oh my teeth

 

ただし、すきっ歯は部分矯正で治療できる場合もあるので、適応かどうかは医師に確認しましょう。

部分矯正ができない例④噛み合わせが合っていない

部分矯正ができない例の4つ目は「噛み合わせが合っていない」です。

開咬や過蓋咬合といった噛み合わせに問題がある場合は、部分矯正ができない可能性が高いです。

咬み合わせを整え、歯の機能を回復することが求められるこれらの症状では、部分矯正は適応外になることがあります。

前歯の見た目だけを部分矯正で整えられるケースもありますが、根本的な解決にはつながらないため、奥歯の咬み合わせも含めた全体(全顎)矯正をすすめられることが多いでしょう。

引用元:キレイライン矯正

 

噛み合わせに問題がある人は、部分矯正ではなく全体矯正も検討してみると良いでしょう。

部分矯正ができない例⑤正中が合っていない

部分矯正ができない例の5つ目は「正中が合っていない」です。

上下それぞれの前歯の中心にある中心線のことを「正中(せいちゅう)」と呼びます。

 

正中のズレは、骨格の問題や噛み合わせの悪さが原因になっているケースがあります。

その場合は、部分矯正では治療が難しいとされています。

正中が真ん中で揃わないということはどこかにズレが生じていることが多いためです。つまり、骨格に問題があったり、噛み合わせに不具合がある場合は、部分的な矯正では対応できません。

引用元:ユニゾン矯正歯科 銀座6丁目

 

正中のズレが気になっている人も、部分矯正ではなく全体矯正の方が適応になる可能性があります。

部分矯正の治療方法|期間や費用も

ここからは、部分矯正をより具体的に検討するために、部分矯正の治療方法や期間、費用感を紹介します。

ワイヤー矯正とマウスピース矯正の両方のパターンを紹介するので、ぜひ読んでみてください。

部分矯正の治療方法

部分矯正の治療方法は、大きく分けて以下の3種類です。

  • ワイヤー表側矯正
  • ワイヤー裏側矯正
  • マウスピース矯正

それぞれにメリット・デメリットがあるので、どれが自分に合っているか検討してみてください。

ワイヤー表側矯正

部分矯正の治療方法の1つ目は「ワイヤー表側矯正」です。

金属でできた矯正装置を、治療したい部分に絞って歯の前側に取り付けます。

矯正の中でも定番の治療方法で、付け外しや交換が不要な分、自己管理が楽です。

ただし、ワイヤー部分に食べ物などが詰まりやすいため、歯磨きをしっかり行い虫歯対策をする必要があります。

歯の前側に装置を付けるため、目立ちやすいのも特徴です。

ワイヤー裏側矯正

部分矯正の治療方法の2つ目は「ワイヤー裏側矯正」です。

こちらも表側矯正と同様に、部分的にワイヤーを付けます。

歯の裏側に金属の装置を付けるので、前側矯正に比べて目立ちにくいです。

ただし表側矯正と同じく、治療終了まで外せない金属の装置を付けるため、しっかり歯磨きをしないと虫歯になりやすくなります。

マウスピース矯正

部分矯正の治療方法の3つ目は「マウスピース矯正」です。

透明のマウスピースを歯にかぶせる矯正方法で、数週間に1回新しいマウスピースに交換しながら歯を移動させます。

矯正しているのが目立ちにくく、飲食や歯磨きの際に取り外せるのがメリットです。

マウスピースは1日20時間以上の装着が推奨されています。

装着時間が短いと思ったような効果が出ず、矯正期間が長引く可能性があるので注意が必要です。

部分矯正の期間

ワイヤー矯正とマウスピース矯正、それぞれにかかる期間を紹介します。

部分矯正を始めるタイミングや今後の予定を考えながら、見てみてください。

ワイヤー表側矯正

ワイヤー表側矯正による部分矯正でかかる期間の目安は、2カ月〜1年程度といわれています。

ただし状態によっては全体矯正と同じくらいの期間がかかる場合もあるようなので、詳しい期間はかかりつけ医に確認してみてください。

ワイヤー裏側矯正

ワイヤー裏側矯正による部分矯正でかかる期間の目安は、もともとの歯並びの状態にもよりますが、3カ月〜1年程度です。

マウスピース矯正

マウスピース矯正による部分矯正でかかる期間は、3カ月〜2年程度が目安です。

こちらもワイヤー矯正と同様で、もともとの歯の状態によって期間が異なります。

部分矯正の費用

ワイヤー矯正とマウスピース矯正の費用感を紹介します。

選ぶ歯科医院やもともとの歯の状態によっても価格が変わりますが、目安価格を知っておくことで、治療開始のイメージがしやすくなります。

部分矯正は、全体矯正に比べて価格が抑えめなのが特徴です。

ワイヤー表側矯正

ワイヤー表側矯正による部分矯正の目安価格は、10〜60万円程度です。

ワイヤー裏側矯正

ワイヤー裏側矯正による部分矯正の目安価格は、30〜80万円程度です。

マウスピース矯正

マウスピース矯正による部分矯正の目安価格は、10〜60万円程度です。

まとめ

部分矯正ができる例は以下の3パターンです。

  • 歯の凹凸が軽度
  • 噛み合わせはもともとキレイ
  • 前歯や八重歯を整えるスペースが十分にある

部分矯正ができない例は、以下の5パターンです。

  • 八重歯がある、歯の凹凸が激しい
  • 出っ歯や受け口
  • 噛み合わせの問題を伴うすきっ歯
  • 噛み合わせが合っていない
  • 正中が合っていない

基本的に部分矯正は、ワイヤー矯正かマウスピース矯正のどちらかで行います。

どの治療方法も全体矯正に比べてコストが抑えめで、治療期間も短くなることが多いでしょう。

今回の記事を読んで部分矯正ができない例に当てはまった人は、かかりつけの矯正歯科で相談の上、全体矯正の検討もしてみてください。

 

 

<参考>
部分矯正の費用や期間はどのくらい?種類の違いや症例写真も紹介 | キレイライン矯正【公式】|2万円から始められるマウスピース歯科矯正
部分矯正ができない例とは?できる範囲・向かない人も解説
部分矯正ができない例とは?できる例や治療範囲も! | キレイライン矯正【公式】|2万円から始められるマウスピース歯科矯正
部分矯正ができない例とは?判断基準について矯正歯科の認定医が解説!
部分矯正できない歯の例3つ|前歯や八重歯だけと思っていても全体矯正になる人が多い
“よく噛める”には理由があります|vol.22 咬み合わせから考えよう! 食育と健康:トレンドウォッチ:本会の活動・ニュース
矯正治療中の食事について | 福岡 矯正歯科
矯正中の食事と手入れ|京都府宇治市のいなみ矯正歯科
部分矯正
マウスピース型矯正装置は1日何時間装着すればよい? | じんデンタルクリニック|日暮里の歯医者さん

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この記事の監修者

歯科医師

髙橋 義充 先生

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