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2023/06/29
中学生で歯並びを良くする方法|お金がない人は自力で治せる?費用、治療期間、メリット・デメリットも解説!
目次
グローバル社会になり、歯並びがきれいなことをステータスとする欧米社会の影響を受けて、
「お子さまの将来のために、歯並びを良くしてあげたい」
と考える方は多いでしょう。
中学生はちょうど永久歯が生え揃う時期のため、矯正を始めるのにいいタイミングです。
今回は、中学生が歯並びを良くする方法や、お金がない人は自力で歯並びを治すことができるのかについてお話しします。
中学生で矯正を始めるメリットやデメリット、費用、治療期間についても解説しますので、参考になさってください。
中学生で歯並びを良くする方法
中学生で歯並びを良くするには、歯科矯正が必要です。中学生は親知らず以外のすべての歯が生え揃っているため、基本的には大人と同じ方法で歯科矯正を行います。
歯科矯正には大きく分けて、以下の2つの方法があります。
- ワイヤー矯正
- マウスピース矯正
中学生で歯並びを良くする方法①:ワイヤー矯正
歯の表側、もしくは裏側にブラケットとワイヤーを装着して歯並びを整える方法です。
ワイヤー矯正には、以下の3つの方法があります。
- 表側矯正
- 裏側矯正
- ハーフリンガル矯正
違いは、歯にブラケットとワイヤーをつける位置です。
表側矯正は上下とも歯の表側、裏側矯正は上下とも歯の裏側にブラケットとワイヤーをつけます。
ハーフリンガル矯正は、上は歯の表、下は歯の裏側にブラケットとワイヤーがつきます。
歯科医師の診断を受けたうえで、矯正中の見た目や費用を考慮して選ぶといいでしょう。
中学生で歯並びを良くする方法②:マウスピース矯正
透明なマウスピースを1日に20〜22時間以上装着して歯並びを整える方法です。
マウスピースは透明で歯にピッタリと沿う形に作られているので、矯正していると気づかれないことがあるほど、装置が目立ちません。
また、自分で装置を外せるため、ワイヤー矯正よりも食事や歯磨きがしやすいです。
マウスピース矯正には、インビザラインやクリアコレクト、キレイラインなどのブランドが複数あり、治せる歯並びのレベルが異なります。
歯科医院で診断を受け、お子さまの歯並びを治せるマウスピース矯正ブランドなのかを考慮して選ぶといいでしょう。
中学生が自力で歯並びを良くする方法はある?
歯科クリニックに通わず、自力で歯並びを良くする方法はあるのでしょうか。
自力で歯並びを良くする方法は基本的にない
中学生に限らず、自力で歯並びを良くする方法はありません。
歯は硬い顎の骨に埋まっています。そのため、歯を安全に動かすには、歯科医師の立てた矯正計画のもと、歯を動かす順番や歯にかける力の大きさなどを適切に管理する必要があります。
自力で無理に歯を動かそうとすると、適切な方向に歯が動かないばかりか、変な力がかかって歯を痛める可能性があるので危険です。
知恵袋でよく聞く「割り箸矯正」「トレーニング」を自力で行っても歯並びは良くならない
「割り箸を加えたり、口周りの筋肉の癖を改善するトレーニングを行ったりすると歯並びを治せる」という話を知恵袋などで聞きますが、基本的にはこれを自力で行って歯並びを良くすることはできません。
歯並びには口周りの筋肉や舌の癖が関係しているため、これらを正しく使うためのトレーニング(MFT:筋機能療法)を矯正歯科で行うことがあります。割り箸矯正も、MFTの一種です。
しかし、これはあくまで矯正後の後戻りや歯並びの悪化を防ぐために行うものです。
自力でトレーニングを行っても悪くなってしまった歯並びは治せないので、注意しましょう。
中学生で歯並びを良くするためにかかる費用・期間
歯並びの状態やどの矯正方法で治すかによって、費用は変わります。
また、気になる歯だけを部分的に動かす「部分矯正」をするか、奥歯まで動かす「全体矯正」をするかによっても、費用と治療期間が変わります。
ワイヤー矯正
費用
- 表側矯正→全体矯正:80〜140万円、部分矯正:30〜60万円
- 裏側矯正→全体矯正:100〜230万円、部分矯正:40〜70万円
- ハーフリンガル矯正→全体矯正:80〜150万円、部分矯正:35〜65万円
ワイヤー矯正は、全体矯正か部分矯正のどちらを行うか、矯正装置が目立つかどうかで費用が大きく変わります。
基本的に、歯を動かす範囲が少ない部分矯正で、矯正装置をつけたときに目立ちやすい表側矯正は、ほかのワイヤー矯正よりも費用が安くなることが多いです。
反対に、歯を動かす範囲の多い全体矯正で、目立ちにくい裏側矯正を行う場合は、費用も高くなる傾向があります。
期間
- 全体矯正:2〜3年ほど
- 部分矯正:6ヶ月〜1年半ほど
治療期間は症例によって変わります。しかし、ワイヤー矯正の方法によって治療期間が大きく変わることはほとんどありません。
マウスピース矯正
費用
- 全体矯正:70〜120万円
- 部分矯正:10〜40万円
マウスピース矯正の場合は、歯を動かす範囲や歯並びの状態で費用が変わることが多いです。
期間
- 全体矯正:2〜2年半ほど
- 部分矯正:3カ月〜1年ほど
矯正期間は、歯並びの状態に応じて異なります。全体矯正が必要な歯並びは、比較的重度であることが多く、治療期間も長くなる傾向があります。
中学生のうちに歯並びを良くするメリット
中学生のうちに歯並びをよくするメリットは、6つあります。
- 治療期間が大人よりも短い傾向がある
- 抜歯や外科手術を行う確率が減る
- 将来的な歯並びの悪化を防げる
- 転院によって費用と治療期間が増える心配が少ない
- 未来の就活や婚活で有利になりやすい
- 自己肯定感アップにつながる
中学生のうちに歯並びを良くするメリット①:治療期間が大人よりも短い傾向がある
成長期の骨は柔らかくて歯が動きやすいです。そのため、中学生のうちに行う歯科矯正は、同じ症例でも大人より治療期間が短くなる傾向があります。
中学生のうちに歯並びを良くするメリット②:抜歯や外科手術を行う確率が減る
中学生は顎の骨がまだ成長期で代謝が活発です。抜歯や外科手術をせずに顎の大きさを調整すれば、歯を並べるためのスペースを確保できる可能性があります。
中学生のうちに歯並びを良くするメリット③:将来的な歯並びの悪化を防げる可能性がある
歯並びは、年齢とともに悪化するのが一般的です。
わずかに顎が成長している中学生のうちに歯並びを整えることで、将来的な歯並びや噛み合わせの悪化を少しでも防ぐことができます。
中学生のうちに歯並びを良くするメリット④:転院によって費用と治療期間が増える心配が少ない
中学生は、社会人のように転勤による引越しの心配が少ないです。
3年間同じ学校に通うことが多いので、年単位の時間がかかる歯科矯正をひとつの歯科医院で安定して受けられるメリットがあります。
矯正歯科を転院すると、検査や治療のための追加費用がかかることが多いです。
また、治療計画の変更や新しい地域での矯正歯科探しに時間がかかるため、治療期間が伸びる原因にもなります。
ひとつの歯科医院で安定して治療を受けられるのは、費用と治療期間の面で大きなメリットがあるといえるでしょう。
中学生のうちに歯並びを良くするメリット⑤:未来の就活や婚活で有利になりやすい
歯並びがきれいだと第一印象が良くなり、就活や婚活などの場面で有利に働くことがあります。
公益社団法人日本臨床矯正歯科医会が2009年に行った「歯並びと矯正歯科治療に関する意識調査」では、歯並びについて以下の結果が得られました。
- 約70%の人が歯並びが第一印象に関わると回答
- 50%以上の人が「入社試験」「お見合い」「デート」の場面で歯並びが影響しそうだと回答
お子さまが成人を迎えるころには「歯並びがきれいな方が印象がいい」という考え方がさらに広まっている可能性が高いです。
もしかしたら、就活や婚活の場面で歯並びが結果を左右することがあるかもしれません。
中学生のうちに歯並びを良くするメリット⑥:自己肯定感アップにつながる
歯並びを整えることが、お子さまの自己肯定感を高めることにつながる場合があります。
出っ歯や受け口、ガタガタの歯並びは、顔貌や笑ったときの見た目に影響を与えることがあり、これがコンプレックスになる場合があります。
歯並びがコンプレックスの場合は、歯並びを整えることで、健やかな心の成長につなげることができます。
中学生のうちに歯並びを良くするデメリット
中学生で歯並びをよくすることには、たくさんのメリットがありますが、治療におけるデメリットも考慮しておく必要があります。
- 高校受験やテストを考慮して治療を進める必要がある
- 装置をつけることを恥ずかしいと感じる場合がある
- 慣れるまでは日常生活に支障が出ることがある
- 虫歯や歯周病のリスクが高くなる
中学生のうちに歯並びを良くするデメリット①:高校受験やテストを考慮して矯正を進める必要がある
矯正期間中は、歯を動かす痛み、歯科医院への通院、必要に応じて行われるゴム掛けやマウスピースの装着時間の管理などが必要です。
場合によっては、これらがお子さまの負担となり、高校受験やテストに影響が出る恐れがあります。
お子さまの気持ちや状況を考慮して、高校受験やテスト前は治療を休止するなど、矯正の進め方を考える必要があるかもしれません。
中学生のうちに歯並びを良くするデメリット②:装置をつけることを恥ずかしいと感じる場合がある
矯正治療をするには、歯にワイヤーやマウスピースなどの装置をつける必要があり、装置をつけることが恥ずかしいと感じるお子さんがいます。
歯の表側に着けるワイヤー矯正は、口を開けたときに装置が見えます。また、マウスピース矯正の場合は、学校でのランチの前にマウスピースの着け外しが必要です。
- 装置が見えるのが恥ずかしいなら、裏側矯正やマウスピース矯正のような目立たない装置
- マウスピースをつけたり外したりするのが恥ずかしいならワイヤー矯正にする
など、お子さまの心情に沿った装置を選択するといいでしょう。
中学生のうちに歯並びを良くするデメリット③:慣れるまでは日常生活に影響が出ることがある
歯が動くときには痛みが生じるため、慣れるまでは痛みを多少我慢する必要があります。
また、歯に装置がつくことで食事がしにくいと感じたり、喋りにくいと感じたりすることもあります。
装置に慣れるまでは、これらのことで日常生活に影響がでることも珍しくありません。
痛みは1週間ほどで消えるのが一般的です。
食事や発音も1週間ほどで慣れてくることが多いので、少しの間だけ頑張りましょう。
中学生のうちに歯並びを良くするデメリット④:虫歯や歯周病のリスクが高くなる
中学生に限りませんが、歯に矯正装置をつけると唾液の循環が悪くなり、歯に汚れがたまりやすくなるため、虫歯や歯周病のリスクが高くなります。
歯科医院で矯正中の歯磨きについてしっかりとアドバイスをもらい、丁寧にケアを行いましょう。
まとめ
中学生のうちに歯並びをよくする方法には、ワイヤー矯正とマウスピース矯正があります。
悪くなった歯並びを自力で治すことはできないので、歯科医院に通い、適切な矯正治療を受けるようにしましょう。
中学生は骨が柔らかいため歯が動きやすく、治療期間が短い傾向があります。治療期間が短いと矯正費用も抑えやすいので、中学生からの矯正治療がおすすめです。
<参考>
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この記事の監修者
歯科医師
髙橋 義充 先生
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