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2023/06/27
マウスピース矯正のソフトとハードの違いを解説!ハードが痛いときはどうする?
目次
マウスピース矯正はワイヤー矯正よりも痛みが少なく、マウスピース矯正ブランドによっては、月々の費用負担を軽減できる(※)矯正方法として注目を集めています。
それぞれのマウスピース矯正ブランドは、ソフト・ハードの硬さが違うマウスピースを使ったり、素材や厚みを工夫したりして、痛みの少ない矯正治療を実現しています。
ソフト・ハードのマウスピースが使われるマウスピース矯正には「キレイライン矯正」「アソアライナー」などのブランドがあります。
今回は、ソフトとハードのマウスピースの違いや、痛みが出たときの対処法についてお話します。
※各種マウスピース矯正ブランド、歯科医院ごとに支払いシステムや費用は異なります。
マウスピース矯正のソフトとハードの違い
マウスピース矯正のソフトとハードの違いは、以下の2つあります。
- 歯にかかる力の強さ
- ハードはリテーナーとしての役割もある
ソフトとハードの違い①歯にかかる力の強さ
マウスピース矯正のソフトとハードの違いは、歯にかかる力の強さです。
ソフトはハードと比べて柔らかいため、歯にかけられる力が少ないです。
矯正は歯の動かし始めに強く痛みを感じることが多いため、いきなりハードを装着して歯を動かすと痛みが出やすい傾向があります。
そのため、歯を動かす前の慣らしとして、ソフトを使用してからハードを装着することで、歯が動くときの痛みの軽減を図っています。
ソフトとハードの間にミディアムを設けて、歯にかかる力をさらに細かくコントロールするマウスピース矯正ブランドもあるため、マウスピースの種類や使う順番はよく確認しましょう。
ソフトとハードの違い②ハードはリテーナーとして使うこともある
ハードタイプは、治療の過程で一時的に歯を保定するためのリテーナー(保定装置)として使うことがあります。
マウスピース矯正では、1回の通院で複数枚のマウスピースをまとめて受け取ります。
そして、受け取った分のマウスピースをすべて装着したら、再び歯科医院に通院して新しいマウスピースの作成や受け取りを行うのが一般的です。
このときに問題になるのが、新しいマウスピースを受け取るまでの間に、歯が後戻りすることです。
すぐに新しいマウスピースを受け取ることができれば問題はありませんが、お仕事や歯科医院の予約の都合によっては、新しいマウスピースの受け取りまでに期間が空いてしまうこともあります。
この期間に、手持ちのマウスピースの使用が終わったからといって装着を止めてしまうと、歯が後戻りを起こすため、新しいマウスピースが使えなくなることがあるのです。
そのため、新しいマウスピースを受け取るまでは、基本的に手持ちの中で一番最後のハードをリテーナーとして装着し、歯の後戻りを防ぎます。
もし新しいマウスピースが使えなかった場合は、マウスピースの作り直しが必要です。
マウスピースの作成には1ヶ月ほどかかることが多く、治療期間の延長や追加費用がかかる場合もあるので、ハードを使った保定はとても重要となります。
治療終了後の長期的な保定装置として治療に用いていたハードのマウスピースをそのまま使うことはありませんが、治療中に歯科医師からハードを保定として使うよう指示があった場合は、きちんと従うようにしましょう。
マウスピース矯正のソフトとハードの違いを見分ける方法
ソフトとハードの違いは、マウスピースが入っている袋のラベル、またはマウスピースに付いている印で見分けられます。
マウスピースは上下1組ずつ袋にパッキングされており、袋のラベルにはマウスピースの番号と、ソフトかハードかが記載されています。
ハードのみ奥歯の部分に丸い突起がついている場合や、厚みや触ったときの硬さで判断できる場合もありますが、見分け方はマウスピース矯正ブランドによって異なります。
間違えないように、マウスピースを受け取る際に見分け方を確認しておくと安心です。
また、ソフトとハードが混ざってしまわないように、マウスピースは使用するものだけ袋から出すようにしましょう。
マウスピース矯正のソフトとハードを使ったときに痛みが出る原因
ソフトとハードのマウスピースを使ったときに痛みが出る原因は、4つ考えられます。
- 新しくソフトからハードに交換したときに歯が動く痛み
- ハードを早めに使った
- 1日つけ忘れるなどして装着時間・期間を守っていない
- ソフト・ハードのマウスピースの縁が口内に当たっている
新しくソフトからハードに交換したときに歯が動く痛み
矯正で歯を動かすときには、身体からプロスタグランジンという痛み成分が分泌されます。そのため、ソフトやハードのマウスピースを装着したときには少なからず痛みが生じます。
歯が動く痛みを感じやすいのは、マウスピース矯正開始時やソフトからハードにマウスピースを交換したときなど、歯に新しい力がかかるときです。
通常であれば痛みは我慢できる程度です。痛みを感じやすい期間は2〜3日で落ち着いてくるのが一般的なので、慣れるまではできるだけリラックスして過ごしましょう。
もし痛みが強い場合は、何らかの異常が起きている可能性も考えられます。無理にマウスピースの装着を進めず、歯科医院に相談するようにしましょう。
ハードを早めに使った
早く矯正を終わらせるために、ソフトの使用を飛ばしてハードからいきなり使うと、強い痛みが出ることがあります。
歯科医師は、ソフトとハードのマウスピースで歯にかかる力をコントロールし、それぞれの使用日数を指示します。
指示を無視してハードから使うと、歯に余計な力が歯にかかって痛みが出る可能性が高いため「ソフトからハードへ移行する」という順番をきちんと守りましょう。
1日つけ忘れるなどして装着時間・期間を守っていない
歯科医師から支持された装着時間やソフトとハードのそれぞれの装着期間を守っていないと、痛みが出ることがあります。
装着期間や時間を守らないと歯が十分に動かないため、マウスピースを装着したときに強い痛みが出やすいです。
つけ忘れや装着時間の不足が無いように、タイムスケジュールの管理を行いましょう。
ソフト・ハードのマウスピースの縁が口内に当たっている
マウスピースの縁が頬や舌、歯茎に当たって痛むことがあります。
この場合は歯が動いて痛いのではなく、マウスピースがよく舌に触れる部分にヒリつきが出る、舌や頬に口内炎や傷ができる、歯茎が炎症を起こすなどの粘膜の痛みです。
これらは、身体の疲れやストレスで口の粘膜が敏感になっているときに感じやすくなります。。
しかし、マウスピースの変形や歯茎の腫れが原因で痛い場合は、調整が必要なので歯科医院に連絡しましょう。
マウスピース矯正のソフトとハードで痛みが出たときの対処法
ソフトやハードのマウスピースを使って痛みが出たときは、以下の方法で対処しましょう。
- 痛すぎるときは痛み止めを服用する
- ソフト・ハードのマウスピースの装着時間を見直す
- 痛すぎるときは1つ前のマウスピースに戻す
- マウスピースの縁が当たって痛すぎるときはマウスピースの形を調整する
ソフト・ハードのマウスピースの装着時間を見直す
使用するマウスピース矯正ブランドによって前後しますが、マウスピースの装着時間は1日20〜22時間以上であることが多いです。
食事や歯磨きのタイムスケジュールを見直し、装着時間が不十分な場合は20〜22時間以上装着するようにしましょう。
装着時間が不足している場合は歯が十分に動かないため、マウスピース装着時の痛みが出やすくなります。
痛すぎるときは1つ前のマウスピースに戻す
- 新しいマウスピースに交換したときにマウスピースがはまらない
- 我慢できないほどの痛みがある
このようなときは、1つ前のマウスピースに戻して様子を見ましょう。
マウスピースを1つ前に戻した場合は、装着スケジュールの変更により治療計画に影響が出る可能性があります。
担当の矯正医に連絡して、以降どのようなスケジュールでマウスピースの交換を進めるか、診察を受けるべきか相談しましょう。
マウスピースの縁が当たって痛すぎるときはマウスピースの形を調整する
マウスピースの縁が当たって痛い場合は、マウスピースの形を調整することで解決できる場合があります。
マウスピースが当たるところをハサミや爪切りで切ったり、紙やすりや爪やすりで削ったりして、頬や舌に当たらないように調整します。
自分で行う場合は、削りすぎるとマウスピースが変形して使えなくなる可能性があるため、注意が必要です。
歯科医院が遠くてすぐに通院できない場合は、自分で行うように指示されることもありますが、基本的には歯科医院で調整してもらいましょう。
まとめ
マウスピースのソフトとハードの違いは、主に歯にかかる力の強さです。ソフトからハードに段階的に交換することで、矯正による痛みの軽減を図ります。
マウスピース矯正でソフトとハードを使用する場合は、痛みを抑えながら計画通りに歯を動かすために、きちんと装着の順番や期間を守ることが大切です。
歯科医師の指示を守って使用し、痛みが強い場合は無理をせず、歯科医院に連絡しましょう。
<参考>
キレイライン矯正のハードの概要と痛いときの対処法を歯科医が解説|なぜ痛みが少ないのかについても紹介します
【お悩み別】審美歯科おすすめ治療メニューをご紹介
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この記事の監修者
歯科医師
髙橋 義充 先生
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