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2024/08/27
歯並びは良いのに口ゴボになる理由|口ゴボを治す方法、費用、自力で治るかを解説!
目次
口ゴボとは、横から見た時に鼻と顎の先を結んだEライン(※)よりも唇が前に出ており、口元が盛り上がって見える状態を指します。
「口元が盛り上がっている」と言われると、歯並びが悪い出っ歯の人を想像することが多いかもしれません。
しかし、口ゴボには様々なタイプがあり、歯並びが良くても口ゴボになってしまうケースがあります。
今回は「口ゴボが気になる」という人に、歯並びは良いのに口ゴボになることがある理由、口ゴボを治す方法や費用、自力で治るのかを解説します。
※Eライン:鼻先と顎先を結んだラインのこと。横顔の美しさの基準と言われているライン。唇がEラインに触れるか 、Eラインの内側に収まっているのが理想と言われている。
歯並びは良いのに口ゴボになる理由
歯並びが良いのに口ゴボになる理由は、歯並びが悪いことと口ゴボには別の問題があるからです。
歯科矯正治療では、口ゴボ、出っ歯、受け口、過蓋咬合など、噛み合わせに問題があることを「不正咬合」、歯が外に傾いて生えていることや叢生や八重歯など、歯の生え方に問題があることを「不正歯列」といいます。
不正咬合と不正歯列は別の問題として考えられており、歯科矯正治療の対象となる症例は必ずしも両方に問題がある症例だけではありません。
また、口ゴボには唇の厚みや顎周りの皮膚や筋肉の状態が関係している場合もあり、「歯列不正がなくて歯並びの良い口ゴボ」というケースも存在します。
これが、歯並びが良くても口ゴボになる理由です。
歯並びは良いのに口ゴボになる4つのケース
- 顎の骨が前に出ている
- 歯が前方に傾いて生えている
- 唇が厚い
- 顎周りの皮膚や筋肉が薄い
このタイプに該当する口ゴボは、歯並びが良くても口元が盛り上がって見えることがあります。
歯並びは良いのに口ゴボになるケース①|顎の骨が前に出ている
顎の骨が鼻先と顎先よりも前に出ている場合は、歯並びが良くても口ゴボになる場合があります。
このタイプは骨格が原因で口ゴボになっていることが多く、以下の3つのタイプがあります。
- 下顎が引っ込んでいる→下顎後退症
- 上顎が出ている→上顎前突(出っ歯)
- 上下の顎がどちらも前に出ている→上下顎前突
歯並びは良いのに口ゴボになるケース②|歯が前方に傾いて生えている
前歯だけ、もしくは全部の歯が前方に傾いて外側に飛び出ている場合は、口を閉じたときに唇が盛り上がって口ゴボになることがあります。
歯の生え方が原因で口ゴボになっていることが多く、以下の2つのタイプがあります。
- 上の歯だけが前方に傾いている→上顎前突(出っ歯)
- 上下両方の歯が前方に傾いている→上下顎前突
歯並びは良いのに口ゴボになるケース③|唇が厚い
唇の筋肉や皮膚が厚い人は、歯並びや噛み合わせが正常でも口元が盛り上がって口ゴボになる場合があります。
歯並びや骨格には問題がないタイプの口ゴボです。
歯並びは良いのに口ゴボになるケース④|顎周りの皮膚や筋肉が薄い
顎周りの皮膚や筋肉が薄い人は、顎先の高さと比べて口元が出っ張っているように見えることがあります。
この場合は、歯並びや骨格に問題が無くても口ゴボだと感じることがあります。
歯並びは良い口ゴボの3つの治療法
歯並びが良い口ゴボは、以下の3つの方法で治すのが一般的です。
- 歯科矯正治療
- セラミック治療
- 整形
原因や治療目標によって選択すべき治療法は異なります。
歯並びが良い口ゴボを治すための方法とそれぞれの費用を解説します。
歯並びは良い場合の口ゴボの治療法① |歯科矯正治療
以下のタイプの口ゴボは、歯科矯正治療で改善できる可能性があります。
- 顎の骨が前に出ている
- 歯が前方に傾いて生えている
歯科矯正治療では、前に突き出している顎の位置や大きさ、歯の傾きを調整して口元を引っ込めて口ゴボを改善します。
口ゴボの状態に応じて以下の処置を行い、顎や歯の傾きによる口ゴボの根本的な原因にアプローチできるのがメリットです。
- 歯と歯の間を削る(IPR)
- 歯を抜く
- 顎の骨を切る
矯正装置にはワイヤーとマウスピースがあり、症例、歯科医院の方針、患者の希望などに合わせて決定します。
ワイヤー矯正
歯の表や裏側にワイヤーをつけて歯の傾きや顎の位置を整える治療法です。
- 費用→約60〜130万円
- 期間→約2〜3年
料金と期間は、症例や歯科医院の方針により異なります。
ワイヤー矯正の適応範囲はマウスピース矯正よりも広いことが多いです。そのため、軽度〜重度までのあらゆる症例の口ゴボに対応できます。
マウスピース矯正
透明なマウスピースを装着して歯を動かし、口ゴボを改善する治療法です。
- 費用→約60〜100万円
- 期間→約1〜1年6ヶ月
料金と期間は、症例や歯科医院の方針により異なります。
どの程度の口ゴボまで治せるかは、マウスピース矯正ブランドの適応範囲、歯科医師の方針により異なります。
歯並びは良い場合の口ゴボの治療法② |セラミック治療
セラミック治療は歯を削って上から被せ物をし、歯の傾きを調整することで口ゴボを改善する方法です。
歯が前方に傾いて生えていることが原因の口ゴボなら、セラミック治療で治せる可能性があります。
- 費用→30〜80万円
- 期間→2〜3ヶ月
費用は、口ゴボを改善するために何本の歯をセラミックにするか、セラミックの耐久性や審美性の高さによって変わります。
セラミック治療のために健康な歯を大きく削る必要があり、場合によっては歯の神経を抜くため歯の寿命は短くなります。
何らかの原因でセラミックの土台となる歯が割れた場合は、抜歯することになるのも懸念されるポイントです。
また、セラミック治療で歯の傾きを治せる量には限界があるので、比較的軽度の口ゴボしか治せません。
歯並びは良い場合の口ゴボの治療法③ |整形
以下のタイプの口ゴボは、歯科矯正治療やセラミック治療をしても口ゴボの原因が改善できないことが多いです。
- 唇が厚い
- 顎周りの皮膚や筋肉が薄い
そのため、口ゴボを改善するには唇の形や顎周りの皮膚や筋肉にアプローチできる整形を検討する必要があります。
整形で口ゴボを治す場合は、鼻や唇の形を変えてEラインを整えることで口ゴボを改善します。
唇や顎周りの皮膚や筋肉が原因の口ゴボを改善できる整形には、ヒアルロン酸注入、ボトックス注入、プロテーゼ、脂肪吸引などがあります。
整形は自費診療のため、数万円〜数十万円以上の費用がかかる可能性があります。
基本的には整形をする病院、施術が必要なパーツの数、施術するメニューによって費用が大幅に異なります。
口ゴボが自力で治った人はいる?
「口ゴボが舌回しなどのトレーニングをしたら治った」というケースもありますが、これらは口ゴボの根本的な改善にはなりません。
口ゴボを改善するためには、原因や度合いに応じて歯科矯正治療やセラミック治療、整形の中から適切な治療を行う必要があります。
まとめ
口ゴボには顎の骨、歯の生え方、唇や顎周りの筋肉や皮膚の厚みなどが関係しています。
歯並びが悪くなくても顎の骨や唇などの問題で口ゴボになるケースは存在するので、原因に応じて治療を行う必要があります。
口ゴボの治療の治療には、以下の3つの方法があります。
- 歯科矯正治療
- セラミック治療
- 整形
自分で口ゴボの原因を見極めるのは難しいため、まずは歯科医院や美容外科でカウンセリングを受けましょう。
〈参考〉
口ゴボでも歯並びは良い人もいる?口ゴボと歯並びの関係や治療方法を歯科医が解説します
セラミック治療で神経を抜くとどうなる?残したい理由と抜かなければならない症例 – 南青山矯正歯科・審美歯科
【口元黄金比セット】注入直後!口ゴボ解消! – EMMO FACE CLINIC
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この記事の監修者
歯科医師
髙橋 義充 先生
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