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2024/09/18

赤ちゃんが舌を出す癖は病気や自閉症?無意識に舌を出す原因、心理、影響を徹底解説!

目次

お子様がよく舌を前に突き出したり、集中した時やリラックスしている時に口がポカンと空いて、舌が口から出てしまったりすることはありませんか?

 

舌を出す癖の原因はさまざまですが、舌を出す頻度や時間が長い場合は何らかの病気や異常が隠れている可能性があります。
また、舌を突き出す癖が習慣化すると、歯並び、噛み合わせ、発音、食べ物を飲み込む機能に悪い影響を与えることがあるので注意が必要です。

 

今回は、赤ちゃんが舌を出す癖は病気なのか、無意識に舌を出す原因、心理、影響を徹底解説します!

赤ちゃんの舌を出す癖は病気?無意識に舌を出す4つの原因

赤ちゃんが舌を出す理由には、以下のようなものがあります。

  • 発達の過程で無意識に行っている
  • 心理的なサイン
  • 病気や異常のサイン

一時的に舌を出す場合は、発達途中に無意識に行う自然なものや赤ちゃんからの心理的なサインの可能性が高いです。
特に心配する必要はありませんが、常に舌を出しているような場合は注意しましょう。

 

常に舌を出している場合は病気や異常があったり、将来的に歯並びや発音などの口の機能に異常をきたしたりする可能性があります。

 

では、赤ちゃんが舌を出す原因を一つずつ解説します。

赤ちゃんの舌を出す癖の原因①|発達の過程で無意識に行っている

赤ちゃんは、発達の過程で無意識に舌を出すことがあります。

 

舌を出す原因は月齢によって違います。
0〜3ヶ月頃の赤ちゃんは口周りの筋肉が未発達なので、唇を閉じる力が弱くて自然に舌が出ることがあります。
口の筋肉が発達して唇が閉じるようになれば、舌を出す癖も改善することが多いです。

 

生後3〜6ヶ月頃の赤ちゃんは舌を動かしてひとりで遊んだり、手の代わりに舌で身の回りの物の感覚を確かめたりするために舌を出すことが多くなります。
舌を使って様々なことを覚えるために行うものなので、特に問題はありません。

 

6〜9ヶ月頃の赤ちゃんは、乳歯が生え始めると歯茎にむず痒さを感じるようになり、口の中の違和感やストレスを解消するために舌を出し入れすることがあります。
乳歯が生え揃うと自然に舌を出さなくなることが多いので、しばらく様子を見て大丈夫でしょう。

赤ちゃんの舌を出す癖の原因②|心理的なサイン

赤ちゃんはさまざまな感情を示すため、以下のようなことを感じた時に舌を出すことがあります。

  • 楽しいと感じた時
  • 関心があるものを見た時
  • お腹が空いた時
  • ゲップが出なくて苦しい時

単に舌を出すだけでなく、お腹が空いた時は唇を舌で舐める、ゲップが出なくて苦しい時は舌を細かく出すなど、舌を使ってさまざまなことを伝えようとします。

 

この場合は一時的に舌が出ているだけのことが多いので、心配する必要はありません。

赤ちゃんの舌を出す癖の原因③|病気や異常のサイン

赤ちゃんが舌を出すのが気になったときに気をつけなくてはいけないのが、病気や異常が起こっている可能性がある場合です。

 

舌を出す可能性がある病気や異常には、以下のようなものがあります。

  • アレルギー・扁桃肥大・鼻づまり
  • 自閉症
  • クレチン症(先天性甲状腺機能低下症)
  • 口の怪我
  • 口呼吸
  • その他の口の異常

舌を出している時に可能性として考えられる病気や異常を紹介します。

舌を出すことがある病気や異常①|アレルギー・扁桃肥大・鼻づまり

アレルギー、扁桃肥大、鼻づまりにより鼻呼吸ができなくなると、口呼吸になって頻繁に舌を出すことがあります。
また、扁桃に炎症が起きている場合は、喉の痛みで舌を出すこともあります。

 

舌を出すことが多くなり、口を開けて息苦しそうにしている場合は要注意です。

舌を出すことがある病気や異常②|自閉症

いくつかある自閉症の特性と共にペロペロと舌を出すような癖がある場合は、自閉症の可能性があるかもしれません。

 

ただし、舌を出す癖だけで自閉症と断定できる訳ではありません。
目を合わせない、抱っこをしてもソワソワしている、言葉の発育が遅いなど、いくつかの特性と合わせて判断する必要があります。

舌を出すことがある病気や異常③|クレチン症(先天性甲状腺機能低下症)

クレチン症(先天性甲状腺機能低下症)とは、甲状腺ホルモンが上手く作れないことが原因で発症する病気です。
常に口が空いており、舌が大きいという特徴が見られることが多く、舌が出やすくなります。

舌を出すことがある病気や異常④|口の怪我

口を怪我している場合は、傷が気になって無意識に舌を出したり引っ込めたりすることがあります。

 

舌を頻繁に出し入れしているときは、口の中に何か気になることが起きている可能性があります。
口の周りや口の中を覗いて確認してみましょう。

舌を出すことがある病気や異常⑤|口呼吸

赤ちゃんは鼻が発達途中なので、鼻の軌道が狭くて口呼吸になってしまうことがあります。

アレルギーや扁桃肥大、鼻づまりなどが原因で口呼吸になる場合もあるので、舌を出して苦しそうにしている場合は耳鼻科を受診しましょう。

舌を出すことがある病気や異常⑥|その他の口の異常

ご紹介した病気や異常の他に、舌肥大症や小下顎症が原因で舌を出すようになることがあります。

 

舌肥大症とは通常よりも舌が大きい状態、小下顎症とは下顎が小さい状態です。
いずれも舌が口の中に収まらないため、口から舌が飛び出てしまうことが多くなります。

赤ちゃんの舌を出す癖の原因④|癖

特に異常がなくても舌を出す場合は、単純に癖になってしまっている可能性があります。

 

原因はさまざまあり、以下のようなことが挙げられます。

  • 指しゃぶりをする期間が長かったことにより前歯に隙間ができそこに舌を入れるようになってしまった(指しゃぶりの晩期残存)
  • 乳歯の早期脱落により歯の隙間に舌を入れる癖がついた
  • アレルギー、扁桃肥大、鼻づまりのタイミングで口呼吸が定着した
  • ストレスにより舌に力が入り、前に突き出す癖がついた

舌を出す癖がついてしまうと、歯並びや噛み合わせ、口の機能に悪い影響が出てしまうことがあるため注意が必要です。

大人も集中すると舌が出ることがある

実は、大人も集中すると舌が出ることがあります。
大人の場合は、集中しているときに上下の歯の隙間から舌を出してしまう、無意識に舌を前に突き出してしまうなどのケースが多いです。

 

リラックスしているときの舌は、上の前歯の裏にある歯茎の膨らみに舌の先があり、上顎に舌が付いている状態が望ましいとされています。

 

しかし、舌癖、歯並びなどが影響して正しい位置に舌を置けない場合は、集中した時に無意識に舌が出てしまうことがあります。

やめた方がいい?舌を出す癖の影響

舌を出す癖は、以下のような口の機能に影響を与える可能性があります。

  • 歯並び・噛み合わせ
  • 発音機能
  • 食べ物を飲み込む機能

どのような影響が出るか確認してみましょう。

舌を出す癖の影響①|歯並び・噛み合わせが悪くなる可能性がある

舌を出す癖があると、無意識に歯を前に押し出すことで歯の萌出や顎の成長を妨げる場合があります。
これにより、歯並びや噛み合わせが悪くなることがあるので注意しましょう。

 

出っ歯、開咬、すきっ歯、受け口、歯列不正(ガタガタの歯並び)は、成長とともに見た目にも影響を与えることがあります。
舌を出す癖がある場合は、早めに改善するのが望ましいです。

舌を出す癖の影響②|発音が悪くなる可能性がある

発音は、歯、唇、舌で作ります。
そのため、舌を出す癖によって歯並びが悪くなると、歯と歯の間から空気が漏れて発音が悪くなる可能性があります。

 

舌を前に突き出す癖が、舌や唇の筋肉の発達を妨げる可能性があることも問題です。
サ行、タ行、ラ行の発音は特に影響が出やすく、相手に舌足らずで幼い印象を与えてしまうことがあります。

舌を出す癖の影響③|食べ物を飲み込む機能に悪い影響を与える可能性がある

舌の動きは、食べ物を飲み込む時にとても大切です。
舌を前に突き出す癖がある人は飲み込む時に舌が正しく動かず、食べ物を丸呑みしてしまう場合があります。

 

丸呑みは胃の消化に負担が掛かるので、胃酸の出過ぎによる胃潰瘍や胃がんの原因になることがあるので気をつけましょう。

赤ちゃんが舌を出す癖のやめさせ方

赤ちゃんが舌を出す癖をやめさせるには、原因に応じて以下のような対策をとるのがおすすめです。

  • 筋機能療法(MFT)を行う
  • 舌癖除去装置を使う
  • 病気で治療を受ける
  • 舌が出ていたら声がけをする

ひとつずつ解説します。

舌を出す癖を治す方法①|筋機能療法(MFT)を行う

筋機能療法(MFT)とは、舌や唇の筋肉を鍛えて舌の正しい位置を覚えるための治療です。
あいうべ体操、パタカラ体操、マウスピースで口周りの筋肉を鍛え、舌癖の改善を目指します。

 

小児歯科矯正を行っている歯科医院で受けられるので、子供の舌癖が気になったら相談してみるといいでしょう。

舌を出す癖を治す方法②|舌癖除去装置を使う

タングクリブやタングトレーニングプレート(TTP)という矯正装置を使って、舌を前に出す癖の改善を行う場合があります。

 

こちらも小児歯科矯正治療を行っている歯科医院で治療を受けられるので、相談してみましょう。

舌を出す癖を治す方法③|病院で治療を受ける

アレルギー、扁桃肥大、鼻づまり、クレチン症(先天性甲状腺機能低下症)、舌肥大症、小下顎症などの病気や形態異常が原因で舌を出している場合は、病院で治療を受ける必要があります。

 

耳鼻科や歯科を受診して、原因に応じた治療を受けるのが望ましいです。

舌を出す癖を治す方法④|舌を出していたら声がけをする

病気や異常がないのに舌を前に出している場合は、単純に癖になっている可能性が高いです。
舌を出していたら優しく「やめようね」と声がけをして、舌を出さない習慣を身につけるよう促しましょう。

まとめ

赤ちゃんが舌を出す原因は、発達の過程で無意識に行うもの、心理的なサイン、身体の病気や異常、癖などがあります。

 

身体の病気や異常が舌を出す原因になっている場合は、歯科や耳鼻科で治療を受けた方がいい可能性があります。

 

舌を出す時間や回数が多いと感じたら、まずは小児歯科矯正を扱っている歯科医院で相談してみましょう。
耳鼻科との連携も含め、原因に応じた対策を提案してもらえます。

 

〈参考〉

口腔筋機能訓練(MFT)

赤ちゃんが舌を出す理由は?障害や病気の可能性も?新生児も出す?

自閉症の赤ちゃんの症状や特徴は?いつわかるの?診断基準は?不正咬合を引き起こす、舌を出すクセ(舌癖) | 春日部市豊春駅前の歯医者・厚生労働省認定施設『チャーミー歯科春日部』|公式サイト

舌で歯を触る癖は大人になる前に直そう!原因や有効的な改善方法を解説

舌で歯を押す癖・前歯を舌で押す癖の治し方|大阪・新井歯科

口腔筋機能療法(MFT)とは | ふじよし矯正歯科クリニック

歯だけではなく舌、唇、頬の力も大切です – 新着情報

よく噛もう!!! | かわばた矯正歯科

舌癖の原因と改善|さいとう矯正歯科医院|湘南台駅徒歩2分

MFT|小児矯正のお口周りの筋肉トレーニングならLCKfデンタルクリニック

 

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この記事の監修者

歯科医師

髙橋 義充 先生

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