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2024/07/02
すきっ歯への印象は?すきっ歯の原因や治療のメリット、デメリットを解説!
目次
すきっ歯によって自分がどのような印象を持たれているのか悩む方もいらっしゃるかもしれません。
本記事ではすきっ歯が世間からどのような印象を受けるのかについて詳しく解説します。
また、なぜすきっ歯になるのか、治療によるメリット・デメリットについても併せて解説します。
すきっ歯の治療を検討している方はぜひ参考にしてみてください。
すきっ歯の人はモテる?日本と海外のすきっ歯の印象
そもそもすきっ歯はどのような印象を持たれているのかご存知でしょうか。
実はすきっ歯は海外では印象がよいケースもあります。
また、すきっ歯でも世間的にイケメン、美人と言われている俳優や女優もいるためすきっ歯でもモテるのではないかと思う方もいらっしゃるかもしれません。
ここでは、日本と海外のすきっ歯の印象を解説します。
日本人から見たすきっ歯の印象
日本ではすきっ歯は「幸運が逃げる」というようにいわれています。
また、歯に隙間があるため見た目がカッコ悪いといわれることもあり、あまりよい印象をもたれないことが多いです。
従って、日本ではすきっ歯はモテる要素としては当てはまらないといっても良いでしょう。
また、すきっ歯の本人も歯に隙間があいていて恥ずかしいと、自分の口元の印象をネガティブに捉えやすい傾向にあります。
そのため、すきっ歯の人は性格が内向的といわれてしまうことがあります。
外国人から見たすきっ歯の印象
海外ではそもそもすきっ歯のみならず、日本よりも歯並びが整っているかどうかを気にする側面があります。
海外ではすきっ歯への印象は国によっても異なります。
外国人から見たすきっ歯の印象①|印象が良くない
例えば日本ではチャームポイントとして見られる八重歯でも、海外では「ドラキュラ」「幸運が逃げる」とされ、よい印象をもたれないこともあります。
このこともあり、アメリカや中国などでは、すきっ歯は「自己管理ができていない」「歯の隙間から幸運が逃げる」などのマイナスイメージをもたれることが多いです。
すきっ歯をマイナスなイメージで捉えた結果、就職や仕事の取引にも影響が出るといわれています。
そのため、海外でキャリアを積みたい、国際的な活動をしたいという方には、すきっ歯が不利になるかもしれません。
外国人から見たすきっ歯の印象②|幸運の象徴
すきっ歯について寛容な国もあります。
例えばフランスでは日本とは逆に歯の隙間から幸運が入り込むとされていて、すきっ歯が好意的にみられる傾向にあるようです。
また、歯列弓が大きいアフリカ人の多くはすきっ歯のため、アフリカでは一般的かもしれません。
また、歯並びを気にするアメリカでも自分の個性をアピールしたい一部の芸能人においてはあえてすきっ歯を残し、アピールポイントとしている方もいます。
すきっ歯になる5つの原因
厚生労働省の調査によると、日本人のすきっ歯の割合は12.4%程度とされています。
つまり、10人に1人程度がすきっ歯で悩んでいるのが現状です。
なぜ、すきっ歯になってしまうのか、その原因は次の通りです。
すきっ歯の原因①|顎が大きい
歯の大きさに対して極端に顎が大きいと、歯が正常に生えてきていてもスペースが余ってしまうため、すきっ歯になります。
顎の大きさは遺伝の影響もあるため、予防は難しいでしょう。
すきっ歯の原因②|歯が小さい
遺伝的に歯が小さい矮小歯の場合には歯が全て生えそろっても隙間ができてしまいます。
幼児は歯が小さいため、すきっ歯となるケースが多いです。
本来、永久歯になれば歯が大きくなるため隙間が埋まるのですが、歯が小さいとそのまま隙間が埋まらずすきっ歯となってしまいます。
歯が小さい原因ははっきりと分かっていません。
しかし、遺伝やビタミンDの欠乏、下垂体の異常などが原因として考えられています。
すきっ歯の原因③|歯の本数が少ない
本来あるべき歯がなく、歯の本数が少ないことですきっ歯になるケースもあります。
例えば虫歯や歯周病などによって歯を抜いた経験がある場合、その部分に隙間ができてすきっ歯になります。
他にも生まれつき永久歯の本数が少ない(欠損歯)ために隙間ができてしまうケースもあります。
すきっ歯の原因④|幼少期の指しゃぶり
幼少期に指しゃぶりの癖があった場合、歯がその刺激で動いてしまいすきっ歯になるケースがあります。
幼少期に指しゃぶりをしていたかどうかは本人にはわからないため、気になる方は保護者に確認してみてもよいでしょう。
また、爪噛みもすきっ歯の大きな原因です。
大人になってもやめられない人の多くはすきっ歯です。
すきっ歯の原因⑤|上唇小帯の異常
上唇小帯とは、上の歯の真ん中にあり、唇と歯茎を繋ぐ筋のことです。
通常、上唇小帯は出生直後から生後1歳頃までは、歯槽頂の近くに付着していますが、上顎の発育に伴って、上唇小帯は収縮し、上へと移動していきます。
正常な収縮をしない場合に前歯の隙間に筋が達してしまい、すきっ歯の原因となることがあります。
この収縮は6~8歳で完了するため、それ以降はすきっ歯の原因となります。
上唇小帯のためにすきっ歯になっている場合は、8歳頃にレーザーなどで上唇小帯を切ることですきっ歯が治ることがあります。
すきっ歯が日常生活に与える影響
すきっ歯は日常に影響がないと考えて放置する方もいるかもしれません。
しかし、すきっ歯は私達の日常生活にさまざまな点で影響を与えるため、すきっ歯の放置はよくないと考えられています。
すきっ歯であることで日常にどのような影響が起こるのかを解説します。
すきっ歯による影響①|見た目の印象を悪くする
海外でもいわれるようにやはり歯の間に隙間があると見た目が悪いと感じる方が多い傾向にあります。
特に、前歯の中央に隙間が空いているとかなり目立ちます。
そのため、無意識に口元を隠したり、口をあけて笑わなくなったりして、口もとがコンプレックスになるでしょう。
とくに学生から社会人になるにかけてすきっ歯をコンプレックスと捉える人が増える傾向にあります。
すきっ歯による影響②|発音がうまくできなくなる
すきっ歯の人は歯の隙間から空気が漏れるため、サ行やタ行の正しい発音が難しくなります。
発音がうまくできないことでコミュニケーションに影響が出ることもあります。
聞き返されることが多くなったり、言っていることを理解してもらえなくなったりした結果、話をしたくなくなるケースも少なくありません。
接客業や営業をしていると、発音がうまくできないことが仕事に影響を及ぼすかもしれません。
すきっ歯による影響③|虫歯や歯周病になりやすい
すきっ歯の方は歯に隙間が空いているため、その隙間に食べ物が挟まりやすくなります。
隙間が多ければ多いほど挟まる箇所も多くなり、結果として虫歯や歯周病に発展する可能性があるのです。
すきっ歯による影響④|咬合性外傷になりやすい
すきっ歯のように隣接する歯との間が空いている状態では、咀嚼をする際に噛む力を分散できません。
すると、歯にかかる負担が大きくなり、歯周組織や顎骨、歯根膜を傷つける「咬合性外傷」を引き起こす可能性があります。
すきっ歯による影響⑤|咀嚼への影響
歯と歯の隙間が空いていると前歯で物を噛み切ることが難しくなり、咀嚼へ影響が出てしまいます。
歯と歯の間に隙間があることで、上下の歯の位置が合わず、噛み合わせにも影響が出るでしょう。
咀嚼へ影響が出て、しっかりと噛めていないと消化器にも負担がおよび、胃痛や便秘・下痢といった全身にも影響を及ぼすでしょう。
すきっ歯治療のメリットとデメリット
日本臨床矯正歯科医会の行った意識調査によると72.6%が「歯並びは第一印象を左右する」と回答し、矯正治療への注目が高まっています。
特に過去2年間で矯正歯科治療を経験した患者さんのうち、20代以降の患者さんの割合が増えているのが現状です。
すきっ歯の治療を検討している方に向けて、ここではすきっ歯の矯正治療を受けることによってどのようなメリットやデメリットがあるのかについて解説します。
すきっ歯治療のメリット
すきっ歯治療をすることによってさまざまなメリットがあります。
すきっ歯治療のメリットは次の通りです。
すきっ歯治療のメリット①|見た目改善
歯の隙間が埋まることで、審美的にもよい印象を与えます。
大きな口を開けて笑ったり、喋ったりしても歯並びが気にならなくなるため、コンプレックスを解消し、内向的な性格を改善できるかもしれません。
すきっ歯治療のメリット②|歯のトラブルのリスク低減
すきっ歯治療をして、歯の隙間を改善することで歯と歯の間に物が詰まりにくくなります。
そのため、虫歯や歯周病のリスクを低減できます。
歯と歯の隙間がなくなることで歯磨きもしやすくなるという点もメリットです。
すきっ歯治療のメリット③|発音障害の改善
すきっ歯を治すことで、歯の間から空気が漏れなくなります。
そのため、発音障害が改善できる可能性が高まります。
発音障害を改善することで、自分の喋りに自信が持てるようになるでしょう。
特に、喋ることを仕事にしている方にとっては、発音障害の改善はビジネスチャンスにもつながるでしょう。
すきっ歯治療のデメリット
すきっぱ治療はメリットだけでなく、デメリットもあります。
すきっ歯治療を受けることによるデメリットは次の通りです。
すきっ歯治療のデメリット①|費用がかかる
後述するようにすきっ歯を治すための矯正治療の内容によっては費用が高額になり、金銭的に負担になる可能性があります。
また、歯科矯正はどの治療方法を選んでも保険が適用されず、高額な費用を自己負担しなければなりません。
すきっ歯治療のデメリット②|期間がかかる
すきっ歯の治療はある程度の治療期間かかり、どの治療においても平均として2年程度は治療期間がかかります。
さらに、通院も複数回必要となるため、仕事をしている方においては治療のためにある程度の時間が確保できるかどうかも治療を検討するうえでの検討要因となるでしょう。
すきっ歯の治療方法とかかる費用
すきっ歯の範囲や程度によって治療方法が異なり、さらに治療方法によって費用も異なります。
ここからは、すきっ歯の治療方法と費用に関して解説します。
ワイヤー矯正
軽度から重度まで、多くのすきっ歯の治療に対応できる矯正で、歯の表側もしくは裏面にワイヤーを通して、治療を行います。
3~4週間に一度のペースで通院が必要であり、治療期間は全体矯正であれば1~3年程度かかります。
表側にワイヤーをつけていれば引っ張る力が強いため、比較的早く治療が終わります。
費用は60~150万円程度で、歯の表側よりも裏側の方が金額が高くなる傾向にあります。
マウスピース矯正
すきっ歯の範囲が前歯のみなど狭い場合には、マウスピース矯正が有効です。
マウスピースを食事以外の時間に装着をして、徐々に歯を動かします。
マウスピースが透明なため、目立ちにくく、さらに着脱ができるという点がメリットです。
治療期間は部分的な矯正であれば2ヶ月~1年程度、全体矯正ならば1~3年程度かかります。
治療費用は部分矯正ならば10~40万円、全体矯正ならば60~100万円程度で、ワイヤー矯正と比較すると安く治療が受けられます。
ラミネートべニア
ラミネートべニアとは、歯のエナメル質を薄く削り、薄いセラミックを貼り付ける方法です。
正中離開、矮小歯の場合においては有効な治療方法ですが、歯の隙間が2~3mm程度の場合にはラミネートべニアができません。
2回程度で、治療が終わるため通院への負担が少ない点も特徴です。
費用は、1歯当たり平均6万円程度で費用負担も少ないですが、10年程度しか耐久性がなく、再度治療が必要となるケースがあります。
ダイレクトボンディング
歯を削らずにコンポジットレジンを貼り付ける治療方法です。
1日で治療が終了するうえに、1歯6万円程度で治療ができますが、耐久性が弱く、変色の可能性があります。
軽度なすきっ歯の場合に適応できる治療となります。
【関連記事】マウスピース矯正ですきっ歯は治る?市販と歯科での治療の違いを徹底比較!
まとめ
すきっ歯は日本でも海外でもあまりよい印象を与えるものではなく、芸能人でも多くの方がすきっ歯を治療して活動をしています。
また、すきっ歯は見た目だけでなく、咀嚼機能や発語など身体へ様々な影響を及ぼします。
そのため、可能であればすきっ歯を治療することが望ましいといえるでしょう。
すきっ歯の治療にはさまざまな方法がありますが、治療期間や費用、適応できるすきっ歯の程度が異なります。
そのため、治療を検討する場合には、まず歯科医院で自身の歯の状況を見てもらいながら歯科医師と相談するとよいでしょう。
<参考>
歯とお口のことなら何でもわかるテーマパーク8020
公益社団法人日本臨床矯正歯科医会
最終閲覧日は記事更新日と同日
この記事の監修者
歯科医師
髙橋 義充 先生
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